第42話 黒い影
カイトたちは聖剣の間をでてすぐのこと、聖剣の間の隣の小さな部屋から異様な気配を感じた。そこに殺気も感じられ、刀を抜いた。
(クリス) 「ど、どうしたんだい、カイトくん。」
クリスは驚いた顔でそういう。
(システィーナ) 「異様な魔力ね。」
(システィーナ 心) 「それにしても、気づくのが早い。魔力探知能力にも長けているのね。」
(カイト) 「この部屋には何かあるんでしょうか?」
(クリス) 「その部屋は剣王のお世話をしている人がいるへやなんだが…」
クリスが言う前にカイトは扉を開けた。開けた先には黒いローブをつけた者がいた。
(???) 「見つけました。王の器。貴方様が…」
黒い者は何を言っているのか分からなかったのでクリスは聖剣をとりその者に近づいた。
(???) 「貴様ら2人に用はない。ここからでろ。影魔法 シャドウゲート」
黒い者が放つ影魔法によってクリスとシスティーナは吸い込まれそうになった。
(クリス) 「な、なんだこの魔法は。」
(システィーナ) 「私もこんな魔法は初めて。光属性魔法が出せない。」
2人だけを対象にゲートの中に吸い込まれていく。それを、
(カイト) 「やばい。エクス、彼の者の魔法をうちきれ。アーク。」
カイトの聖剣の刃先が神々しく光り、影魔法が消えた。
(???) 「聖魔属性もお持ちですか。我が王。」
(カイト) 「何を言っているのか分からないが貴方を敵と見なしてここでうちます。」
カイトは閃光瞬神(しんそく)を使い謎の者に近づき切りかかろうとした。
(???) 「素晴らしいです。さすが我が王。しかし、愛剣をもっていないため力が不十分です。」
謎の者は影魔法でカイトの斬撃を防いだ。正確にはカイトは影を切ったことになる。
(カイト) 「厄介なユニークスキルだ。」
(???) 「これをユニークスキルと断定するなんて。鑑定もお持ちですか。今日は我が王を見に来ただけです。また近々お会いしましょう。それではまた。カイト様。」
謎の者は自分の影の中に入り消えていった。
(クリス) 「カイトくん。大丈夫だった?」
クリスとシスティーナはカイトの使った魔法 アークで吸い込まれるのは解除されていたが謎の者の目にも止まらぬ速さでバインド(影)をかけられていて動くことが出来なかった。
(システィーナ) 「あんなものがいるなんて。そして、不甲斐ないわね。聖剣使いなのに。」
(カイト) 「なんとか大丈夫でした。それにしても今のは一体…」
(クリス) 「あれは多分、アルカナで犯罪組織を裏で消していると噂の影の業(ゴート)と呼ばれる組織。そして、その長をしているのが影魔法を使いと聞いたことがあるから。もしかしたら今のがボスだったのかもしれない。」
(システィーナ) 「聞いたことがあるわ。私たち聖騎士と賢星が今、冷戦状態の中。アルカナでは犯罪が日に日に増えていく一方で影の業(ゴート)の連中がそれを裏で消しているってよく行く防具屋の人が言っていたわ。正体は不明。正確なことが1つあって、彼らは魔剣を使うと言われているわ。」
(カイト) 「そんな人がなぜこんな所に。」
(カイト 心) 「なぜ、俺の事を王の器だなんて。どういうことだ。」
(システィーナ) 「とりあえず、あなた達2人は先にいって。私は剣王様に伝えてくる。」
(クリス) 「分かりました。お願いします。」
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