ブランコ

一人でブランコに揺れている。

「はあ」

ため息をついたところで、彼女が来てくれるわけでもない。

「独りぼっち、か」

そうつぶやくと、ブランコの揺れがまた大きくなった。

いつも、時間通りに来ない彼女だけれど、今日はちょっと遅すぎる。

「……、連絡してみようかな」

ブランコを止め、スマホを見る。

着信があった。

<今ケーキ屋さんの前だから、私の家でケーキ食べよ>

くすっと笑った。

「もう、いっつもこうなんだから」

私はブランコから飛び降り、小刻みにジャンプして、彼女の元へ駆け出した。

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