第2話 心のぽっかりはなんだろう

もうすぐ40歳になるのか…

となんとなく思って、これまでの「わたし」はどうだったかな?とぼんやり振り返ってみた。


まずはここ10年。

この10年にあったことは、結婚・出産・子育てと仕事の両立・義理の両親との関係だ。


世間一般的な(今の時代そうではないのかもしれませんが…)価値観からすれば、女性としてごくごく普通に幸せじゃないの?と言われてしまいそうだけど、今改めて振り返ったときに湧いた感情は、「修行のような10年」という言葉が浮かんだ。

どんなに考えても、思い出してみても、毎日がキラキラして幸せ!心も満たされてる!という感情は全く湧いてこなかった。


なんとなく心の奥底に、ぽっかりとした真っ暗な穴が空いているような、モヤモヤした感情が常に一緒にあって、心に霧がかかっている感じ。


結婚も子どもをもつことも、仕事を続けることも、自分が望んで手に入れたはずなのに。

なんでだろう。


この心のぽっかりの正体を何も考えずに、向き合わずに見て見ぬふりをして、このまま10年経ってしまったら、きっと「わたし」は10年後も今日と同じことを思って、なにか、どこか満たされない感情を不満に感じながら歳を重ねていく気がする。

それは嫌だ。

残りの人生、家族の幸せを願うのはもちろんだけど、ちゃんと「わたし」のことも本当の意味で幸せにしてあげたい。

と思った。


まずは、このぽっかりの感情と向き合ってみることにした。

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