第15話墳墓のダンジョン5

何日たったんだろう、感覚的に10日ぐらい経ったのだろうか。

とりあえず、60階層までは来たけど、このダンジョンって何階層まであるのか、最下層に行っても本当に何もないハズレダンジョンなんじゃないかと思えてくる。

ここまで宝箱の一つも、冒険者の死体も何も無いから、村で言われた通りハズレダンジョンなんだろうけど、ここまで来たら最下層まで行ってみたい。

多分、ハズレダンジョンと言われるだけあって何も無いんだろうけど、ここまで来たらある意味、意地って感じだ。


因みに、30階層の主は黄色いスケルトンで剣を持っていた。

31階層からは盾を持ったスケルトン、40階層の主はピンクで剣と盾を持ったスケルトン、41階層からは槍を持ったスケルトン、50階層の主は緑色で槍を持ったスケルトン、51階層からは、革鎧を着て剣を持ったスケルトン、60階層の主は紫色で革鎧を着て剣と盾を持ったスケルトン、全部動きも緩慢で撲殺コースだったし、木の棒と浄化魔法でほぼ無双状態だった。


そして、61階層に足を踏み入れると、第一死体を発見した。

どのくらい前に死んだのか、装備は風化しボロボロの状態で一応浄化魔法をかけた後で持ち物を漁ったが、ボロボロの剣ぐらいしか目ぼしい物がない。

もしかしたら更に下層へ進んだ人か仲間が遺品を持って行ったのかな…。


そう思いながら、61階層を進むと、一部金属の革鎧と右手に剣、左手に盾を持ったスケルトンが現れる。

とりあえず、木の棒で頭蓋骨破壊をしようとしたら、盾で防ぎ、剣で反撃をしてくる。

このダンジョンに入って初めて防御されて反撃された!!!!

とりあえず浄化魔法!!!


サラサラ~っと崩れ落ちるスケルトンを眺めながら、61階層からはイージーモードではなくなったと肌で感じる。


とりあえずじゃ撲殺! って感じで殴り掛かったんで防がれたのは仕方ないとして、ここからは真面目に撲殺または浄化魔法で対処しないとさっき会った第一死体の仲間入りする事になりそうだ。

なので、ここから本気でスケルトンに対し木の棒を振り下ろす。


自分ではあまり実感は無かったけど、身体能力がかなり上昇してたようで、本気になって木の棒で攻撃をすると意外と防がれる前にスケルトンの頭蓋骨を破壊出来るから、気づかないうちにちゃんと身体能力が上昇してた。

そうとわかれば気合を入れて撲殺&浄化で下層へ突き進みます。


そして辿り着いた70階層、もう扉が押すタイプだろうと引くタイプだろうとツッコまんよ!!

それが仮令たとえ横にスライドだったとしてもね…。


ホントに一貫性無いなこのダンジョン!!

何で横なんだよ!! ガラガラ~って昔の日本家屋か!!!


そして70階層の主は、黒いスケルトンが3体、自分を認識すると縦に並び先頭の1体と重なり向かって来た。

おい!! ていうか踏み台にするぞ!!

そう思いながら、浄化をスプレーのように放出し一網打尽に浄化する。


黒いスケルトンは、直列に並んだのが裏目に出たのか、先頭の1体が崩れ落ちると、2体目が浄化魔法の直撃を受け、2体目が崩れ落ちると3体目が直撃を受ける。

3体は自分に攻撃を加える前に灰のようにサラサラ~と崩れていった。


黒いのが直列に並んで突っ込んで来ても付き合わないよ! 無駄に付き合って怪我したら馬鹿らしいもん!

無駄に戦うより一気に浄化がセオリーでしょ?

どうせスケルトンを踏み台にしてジャンプしても、(俺を踏み台にした!!)とか言ってくれないだろうし…。


その後階層主特有の黄色い魔石を3個と、消滅しなかったスケルトンの装備を回収し、部屋で休むことにする。


それにしても、スケルトンの魔石も、階層主の魔石も大きさは1センチぐらいなんだよな。

ゴブリンの魔石でも2~3センチはあるのに…。


ここのスケルトンはゴブリン以下って事なのかな。

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