第2話 未知なる道具

翌朝

ブレーダー「…」

灰色の髪の少年は昨夜見つけた謎の物体を見つめていた。


ブレーダー「…鎧のように固く…冷たい…」

謎の物体は叩いてもびくともせず、冷たい。


ブレーダー「…見てもらおう…」

ブレーダーはそう言い謎の物体を布で包み家を出る。


住民「ブレーダーくんおはよう!!」

ブレーダー「おはようございます!」

ブレーダーは住民に挨拶をし返して鑑定屋に向かう。

鑑定屋は道具の鑑定・買い取りをしている店で知識ならこの国の中ではトップクラスだ。


鑑定士「いらっしゃいませ~、おやブレーダーくんじゃないか」

ブレーダー「ちょっと見てほしい物があるですが、いいですか?」

ブレーダーは鑑定士に謎の物体を見せる。


鑑定士「なんだこれは…!?」

謎の物体を見た瞬間、鑑定士は驚きの表情を浮かべる。


ブレーダー「昨夜、家の近くに落ちて来たんです…」

鑑定士「わかった…見よう…!」

ブレーダーの説明を聞いた鑑定士はすぐに鑑定を始める。


鑑定士「…うぉ…はぁ…へぇ…」

鑑定士の驚きの声が止まらない、そして…


鑑定士「終わったよ…」

ブレーダー「何か分かりましたか!?」

鑑定士「…未知だ…」

ブレーダー「…!というと…!?」

鑑定士「これは鎧より硬く軽い…ありえないような素材…」

ブレーダー「…!」

鑑定士「今は「未知の素材」としか言えない…」

ブレーダー「未知の素材…」

二人はしばらくその場で考え込んでしまう。


ブレーダー「…他の人の手に渡らないようにします」

鑑定士「妥当な判断だ…」

ブレーダー「家に保管してきます…」

鑑定士「無理になったら預けにおいで」

ブレーダーは鑑定屋を後にして家に戻る。


ブレーダー「……………」

ブレーダーは謎の物体を見つめている。


ブレーダー「…触れば何かわかるか…?」

そう言いブレーダーは謎の物体に触れて目を閉じる。


すると、


ブレーダー「……!?」

気がつくとブレーダーは何もない真っ白な空間にいた。


ブレーダー「どこだ…ここ…!?」

???「ここは…異空間…」

ブレーダー「誰だ!?」

周りを見渡すもブレーダー以外誰もいない。


???「未来を見せよう…」

ブレーダー「!?ぐぁぁぁ!」

ブレーダーの目の前には国が禍々しい鎧を纏った者達に攻撃される光景が浮かぶ。


ブレーダー「なんだこれは!?」

???「これから起こる未来…これから起こる現実だ…」

ブレーダー「本当に起こるのか…?」

???「戦いは既に始まっている…」

気がつくとブレーダーは家にいた。


ブレーダー「…なんだったんだ…今のは…!?」

しばらく考え込むが…


ブレーダー「もう一度町に行こう…」

そう言いブレーダーは謎の物体を持ち町に向かう…



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