自分の家族は人でなし。

青杖まお

プロローグ

視点の違う同じ話



 その昔。

 帝国に悪魔のような親子がいました。

 その二人は暴虐を成し、戦場でたくさんの人々を殺しました。


 たくさんの大切な命を奪われた王国の民は嘆き悲しみ、人々は悪魔のような親子をそれはとても恨みました。



 ある時のこと。

 その親子二人は、とある大罪を犯しました。


 その大罪とは、勇者アルカイルを殺したことでした。






 ────






 その昔。

 帝国に深い絆で結ばれた親子がいました。

 その二人に血の繋がりはありませんでしたが、とても仲の良い親子でした。


 二人はいつも国を守り、人を守り。

 全ての軍人の手本となるような姿に、帝国の人々は彼ら親子を尊敬します。



 ある時のこと。

 その二人の親子は、とある偉業を達成しました。


 その偉業とは、狂信者アルカイルを討ち取ったことでした。







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