第524話 行方不明になった章君

魔王とその幹部・側近・眷属でいいのかな?を一網打尽にし、収納かばんの中に閉じ込め封印してしまいましたが・・・・こんな結末でいいのでしょうか?


こうもっと魔法や剣での戦いを想定していたので、なんだか拍子抜けです。


それに魔王は何故森信君の身体を乗っ取ったのか?

魔王以外も側近・眷属が悉く償還に巻き込まれた、そしてその後の粗相の悪さにこの街に追報された面々を乗っ取っているのも気になります。


まあ既にこのカバンの中なんですけどね。


そしてそのかばんは既に僕以外が出し入れできないようにしています。


まさか空間を捻じ曲げてこの場に戻る事はないと思いますが・・・・と言うかカバンの中に入ったが最後、数秒でその生命活動を停止してしまうと思うのですが。


終わった・・・・そんな事を思っていましたが、そうだ、章君だ。

オイヴィに追いかけさせたけど、既にバイエンス氏とその妻も、皇女様も章君を追ってこの場にはいません。


そして暫くすると、オイヴィが戻ってきました。

「申し訳ない。見失った。章殿やバイエンス氏はともかく、皇女様の足がさほど速いとは思えないのだが、見失ってしまった。」


「え?オイヴィが見失うって本当に?どう考えても皇女様ってそういう意味では普通の人だよね??鍛えたオイヴィが見失うとか考えにくいんだけど・・・・何かあったかな?」


「わからぬ。章殿も、バイエンス殿とその妻達も見失った。」



そんな事を話していると、友郁達が結界が役目を終えたの片付けをし、僕の所に来ました。


「順平さん、みんな集まったよ?ヘルトラウダさんだけが別行動だけど、彼女は暫く無視していいよね?」


「ああ、彼女なら何かあればギルド経由で連絡がつくし問題ないよ。」


オイヴィが、


「では皆で私が見失った地点に来てもらえまいか?気になる残滓があるので。」


残滓?魔法を使ったのかな?


「何かあったのでしょうか?転送等の移動系の魔法ですか?もしそうであれば私達はまとまって行動しますか?順平さん。」


泉の指摘に考え込んでしまいます。

「ちょっと纏まって行動してどうするの?もし全員がその罠だった場合一度に引っかかるわよ!」


柚奈の指摘もご尤も。

「だけどバラバラになっちゃうのも考え物よ?」

瑞華の意見も尤もなんだよね・・・・


麻矢と雪華はこういう時だんまりが多いんです。


しかし今は分断の方が正直怖いです。


「もし分断したらそれはそれで怖いので、まとまって行動しよう。オイヴィが対応できなかったんだから、もしこのまま分断してしまえばどうなるか・・・・まあそれを言えば、皆で何かしらの転移とかに巻きこまれるのもどうかとは思うけど。」


僕達は取り敢えずオイヴィが指摘する場所へ向かいます。

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