第525話 何かの残滓
オイヴィの案内で、オイヴィが章君一行を見失った・・・・手がかりが忽然と消えた地点らしいのですが、そこへ向かいます。
そしてオイヴィが示した場所自体は、何の変哲もない広間なのですが、オイヴィが示した先、少し離れたば場所に何かの揺らぎを感じます。
揺らぎと言っても例えばアスファルトが高温に熱せられ、外の空気が熱されすぎて空気が揺れる感じに見える、あんな感じです。
蜃気楼とまではいきませんが・・・・
「ここなのだが、どう思う?」
オイヴィもその変化に気が付いているので、必要以上に残滓の所に近づきません。
僕はギリギリまで近づき、じっと見ます。
付いてきた妻達も残滓を見ていますが、何やら首を傾げたり不思議そうにしています。
「うーん、これってここで何か魔法を使った?それも比較的魔力を消費するような。」
魔法を使用した事による、魔力の変化が起こった時に見られる現象らしいのですが、通常そこまで長い時間は残らないそうです。
ここまで長時間残っている、という事はそれだけ威力のある魔法を使ったという事らしいですが、特に争った様子はないですし、何でしょう?
僕はこの残滓の周囲をぐるっと歩いて確認しますが、おおよそ直径5メートルほどが残滓の残る範囲。
なのでオイヴィと共に反対側にやってきたのですが・・・・
オイヴィは気配を探りますが、
「この先に章殿や皇女様が向かった痕跡が見当たらぬ。やはりここで消えたのだろう。」
消えたと言っても死んだわけじゃなさそう。
そこまでの高威力の魔法なら、使用した瞬間、さほど離れていなかった僕達が気が付かない訳がありません。
そうすると考えられることは少ないです。
僕が思いついたのは、
「ここで何処かに移動する魔法を使用したのか、暴発したのかわからないけど、ゲートに似た魔法か、飛翔等で浮かび上がり高速で空を飛んでいったか・・・・どの道何かしらの移動に関わる魔法が使われた、という事?」
まさか皇女様は異世界召喚を行う魔法を使えるので、それを発動、若しくは暴発した?
何かイレギュラーが発生し、その為に急遽何処かに移動する必要が生じた?
分からない・・・・
「さすがの僕も残滓がどういった由来のものか分からないし、素の残滓を利用して、もし移動系・転送等の場合、その移動先がわかるとか、そんな事は無理だからね。」
昔ある洋画で、能力を持った青年がジャンプ?と言う能力でどこにでも行ける能力を手に逸れて、他の同じ能力者が能力を使い何処かに移動した時、その残滓みたいなのを利用し、後を追いかけたりしてたけど、そんなのは無理だから。
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