第498話 接触するも

ポチから降りて、前方よりやってくる人々に備えて、色々準備をします。



何と言っても炊き出しです。


しかし油断は禁物なので、炊き出しを行う場所は順平達が守りやすい工夫をしています。

あとは一時的に避難できるような構造にしておいたり。


但し順平は、自分の妻達がやってくる人々に後れを取るとは思っておらず、実際は想定外の出来事や、万が一とんでもない何かが混じっていたり、魔王の部下が紛れている場合を考えての事です。


まあ・・・・敢えて風上で炊き出しをしています。


匂いがあっちに行くように。


女性陣はスキルを用いて炊き出しをしていますが、しまった・・・・やってくる人数を考えると、とてもじゃないけど人手が足りない!


ここは人を連れてくるしかないかな?


あ、そうだ。ここにやってくる男性の家族を連れてくればいいんじゃ?


我ながらいい事考えたと思い込む順平。


後から思うと、なんでそんな事をしたかなあ、配慮が足りなかったと思うのだが後の祭り・・・・


・・・・

・・・

・・



全員では時間がかかりすぎるので、それぞれの国別で100名程ずつ連れてきて炊き出しをしてもらって、警護には妻達が当たるという、まあ当然?な感じに。


友郁達が作る料理はかなり美味しいけど、食べなれた国の料理の方が良いよね?


そんな事をしているうちにやってきた男性陣。


あ!っと思ったけど時すでに遅し。



ぎらついた眼でこちらを睨んでいる。


自分の妻や国の女性がわからない?



人数が多すぎるのでこれはまずいと思い、急ぎポチを呼びます。


万が一にも死なせる訳にはいかないので、ポチには威嚇してもらいます。


【ぐがーーーーーーーーーーーーーーーー!】


ドラゴンの咆哮。


空からやってきたポチは、男性陣に向かって咆哮を。


ドラゴンが現れ、そしてその咆哮を聞いた男性陣はパニックになります。


ポチを着地させ、その翼で大量の風を浴びせます。

風と言うか、砂もだけどね。



力加減を誤ったのか、それとも想定外すぎる弱さなのか、男性は吹き飛んでいきます。


一応問題なさそうですが。


暫く怒声があちこちで聞こえましたが、暫くしてドラゴンが襲ってこないので落ち着きを取り戻したようです。



暫くして4人が前にやってきます。


恐らく各国の代表でしょう。


順平は一人で対峙しています。

何せ武装していないので、もし隠蔽等で強力な魔法を使えるのを隠していた場合厄介ですが、そんな事をする意味がありません。


万が一があればポチのブレスが待っていますし。


で、案の定というか、4人は僕の前でいきなり土下座を始めました。

あ、よく見たら震えてる?



ドラゴンを従えている僕を見て、とにかく謝ろうとしたのでしょうか?

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