第493話 色んな人がやってきているようで
その後色々情報を調べなおしたり、独自に調査をするのに1週間ほどかかり、その間にもどんどん難民用に用意した土地が発展し、さながらもはや大きな街になっている。
何処で聞きつけたのか、別口で避難してきた人々がこの街にやってきて、何時の間にやら住み着いている。
来るもの拒まずなんだけど、人数が多すぎる・・・・
もしこのまま人がどんどんやってくればどうなるか。
先ず住む家がない。
いくら土魔法で基礎部分と言うか、構造体は出来上がるのだが、細かい部分は全て職人任せ。
しかしその職人はフル回転で働いてもらっているが、到底間に合わない。
何せ土魔法で出来上がるのはおおざっぱ。
床で寝るなら何か布でも引いておけば済むのだが、暮らすとなるとそうはいかない。
生活に必要なアイテムが足りない。
まあこれに関しては複製してしまえば済むのだが、それも使い手には相当負担がかかる。
魔王の狙いはこれか?
後魔王が狙っているとしたら、一つだけ想定外の事があるはず。
それは食糧の問題。
水に関しては、常山領は用水路の整備が進み、度の街にも導入されているおかげで不足する事はない。
そして食料・・・・
並行世界でキープした食料、そのまま大量に手に入ったおかげで、恐らく向こう100年は何もしないでも領民全員を養う分を持っている。
一体それがどれほどのものなのか。
大雑把に100万人を100年、三食分があるというから驚きだ。
因みに順平が収納かばんの中をあまり確認していない。
特に並行世界で収納していったものはないものと思っている部分もあるのでなおさら。
残念ながら魔王が兵糧攻めをしようとしても100年持ちこたえるだけのストックがある。
そしてこの後特に事件もなく2月ほど過ぎ・・・・
ある報告があった後、大騒ぎになる。
難民の女性の夫たちが行方不明になったと言うのだ。
それも一人や二人ではない。
数万人規模。
一気に警戒心が増す。
魔王が再び王都を取り囲む?
それとも常山領にやってくる?
もし自力で此処にやってくるならどれほどの時間が必要なのか?
実際数か月かかるらしく、その場合食料を確保する必要もあり、数万人の長距離の移動ともなれば相当食料が必要になり、徒歩でと言うのは現実味に駆ける。
・・・・
・・・
・・
・
そんなある日、ヘルトラウダから知らせが。
街道を集団が徒歩で移動中との目撃情報が相次いで寄せられているというもの。
しかも全員男。少なくとも外側からは全員男だったとの事。
いよいよ男が妻を取り返しに来たという構図が出来上がった?
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