第476話 非常事態

行方不明になった子供を保護した、と言う連絡があった翌日、王都から緊急の連絡が。


ゲートがあるのでゲートで・・・・何故かアルノルト国王自らやってくるという、ちょっとおかしいんじゃないか、と言う展開。


「順平殿!今すぐ王都へ来てくれ!」


いやいやいきなりすぎて何が何だか。


「国王陛下、落ち着いて下さい。何があったのかは知りませんが、落ち着いてもらわないと、何を言っているのか理解できませんよ。」


この後もすぐ来てくれの一点張り。


「取り敢えず向かいますが、どうしたのですか?」


弟が血相を変えてやってきたと聞き、アーダとザーラがすぐにやってきます。


「あ、姉上!!助けて下さい!」


「これアルノルト、その方仮にもグビッシュ王国の国王ぞ。もっと威厳を保つのだ!」


いきなりダメ出しのアーダ。


「それどころではありませぬ!順平殿、他に戦えるものを総動員し、至急王都へ!」


「ちょっと!あんた国王でしょ!そう気軽に一人で来ちゃダメ!」


ザーラからもダメだし。


しかしそんなアルノルトいじりは唐突に終わりました。


宰相がやってきて、


「常山公爵殿、王都が魔物に囲まれてしまいました。」


・・・・え?いきなり何?


「どういう事ですか?」


「分かりませぬ。わかるのは突然王都の周囲に魔物が出現し、取り囲まれたという事です。それもつい先ほど。幸い門はすぐに閉じる事が出来ましたので、魔物が王都に侵入という最悪の事態は阻止できましたが、常山領は・・・・無事のようですな。」


既にユハニは領内に緊急招集を発動し、高ランクの冒険者、そして僕の妻達を呼び出しているようです。

尤も妻以外の大半は家臣になっているのですが。



「公爵様、急ぎ招集をかけました。強制依頼です。ギルドにも働きかけています。」


「わかった。あ、オイヴィは近くに居るかい?」


最近オイヴィは祖国ロンドロッグの復興のために奔走している様子。


神聖騎士の生き残りと、唯一生き残った王族・・・・何だっけ、忘れた・・・・ペトロネラ姫だっけ?


いやなんか違うな。


ピートロネラ姫だ。


あの神聖騎士はその後姫さんと合流出来たらしく、今はオイヴィも毎日のように足を運んでいる様子。


だけど今は僕の妻としての立場を優先してもらおう。


ほどなくしてオイヴィと連絡が取れたようで、オイヴィもこちらにやってきたようです。


「順平殿、どうしたのだ?珍しいな、こんな風に強制的に呼び出すのは今までなかったはず。何かあったのか?」


察しのいいオイヴィは、何かあるとすぐに・・・・まあ緊急招集が・・・・強制依頼だし、何かあると思うよね。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る