第442話 獣人特区の完成
日本でこんなに大きな建物を複数建てようとすると、相当時間がかかります。
普通の二階建ての家でも半年ほど。
学校の校舎レベルだと、基礎も含め1年はかかるのでは?
解体を含めると2年とかかかりそう。
しかし、職人さんの頑張りと、その前の躯体の部分を魔法であっという間に完成させる事が出来るというとんでもないチートっぷりで、ものの2か月でほぼ完成させてしまいました。
特に内装に関しては、完全に職人任せ。
壁を土魔法で作り上げるより、表面の仕上げの方がきめ細かな作業が必要なので、時間がかかりますし、魔法で仕上げようと思うと、意外と魔力を消費し、効率が悪すぎます。
そして今回は街の拡張という、ある意味今後の基礎を更新したので、壁に関しては今まで以上の出来になるようにしていた事もあり、獣人の受け入れ態勢はばっちり!のはず。
ぶっちゃけどんな獣人がいるのか把握できておらず、例えばミノタウロス(下半身が牛、上半身が人)やケンタウロス(下半身が馬、上半身が人)のような種族がいた場合、普通の人の使うような設備では役に立たず、獣舎っぽいのが必要になります。
なので馬房みたいなのをいくつか用意しました。
まあ、そんな獣人いないよ?となっても普通に馬みたいな乗り物をけん引する動物の過ごす場所として使えばいいですし。
そして今僕は、姫さんことエレケとその取り巻きなのか友達なのか、付き人なのかと、後はその他大勢の獣人と一緒に獣人特区を見に来ています。
「おおすげえ!」
「なんじゃこりゃあ!」
「さかな!さかな!」
「ほね!ほね!」
「草!草!」
色んな種族がいるようで、でかい獣人もいるので、それぞれに見合った大きさの建物も用意、後は飲食店もいくつか出店しています。
それと当然身の回りの必需品を手に入れる事のできる店も用意。
後は獣人は冒険者になる事が多いようなので、専用のギルドを設けたり。
そしてそのギルドには、武器防具の店を併設。
獣人の総合的なサポートができるようにしています。
そして風呂。
どうしても獣人は人間に比べ毛が抜けるので、何も対策をしないと毛が排水溝に詰まってしまいます。
この辺りはユハニをはじめ、この世界の住民の知識で解決したようです。
そして、早速盛り部屋は有効活用しているようで、気が付けば一緒に見に来ていた獣人の数が、明らかに激減しているのですぐ気が付きました。
まあいいんですけど。
そして住む家。
個室が必要な獣人もいますし、大部屋の方が安心するという獣人もいるので、それぞれの需要を予め秘書さん達が確認していたので、それなりに用意が出来ています。
「こんなにしてもらって、いいのか?」
エレケが僕にそう聞いてきますが、街造りってちゃんと計画しておかないと、気が付けば放置した一角が迷宮みたいに訳の分からない場所になるので、最初からきちんと整備しておいた方がいいんです。ですがそれを伝えても多分理解してもらえないので、
「今後益々ここに獣人がやってくるかもしれないからね、多めに作ったんだ。先に作っておかないと、後々色々面倒だからね。」
「そうか?しかし広いな!」
一応万単位の移住に対応しています。
この国に一体どれぐらいの獣人がいるか分かりません。
もし想定以上の人がやってくるようなら、新たな場所に丸っと獣人向けの街を準備する必要もありそうです。
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