第347話 このダンジョン初めての魔物
今パーティメンバーは魔物と戦っています。
え、何故って?
それはさっきの温泉の臭い?の元がこの魔物だからです。
そう、先ほど僕らが見たのは、大きな口を開けて、何やら口から変な色の気体というべきか、ガスを出している所だったからです。
こうなると温泉気分も台無し。
「くっ!温泉があると期待したじゃないか!馬鹿野郎!!!!」
柚奈が魔物に対して怒りを爆発させています。
そうなんです。柚奈は大の温泉好き。
こう言っては何だけど、意外だ。
「そんな事より、戦わないのか?」
オイヴィが僕に確認してくるけれど、幸いな事に魔物は攻撃をしてこないので余裕があったりするけど、これ攻撃していいのかな?
判断に迷う。
あ、鑑定しておきますか。
バジリスク:猛毒を放つ蛇に似た魔物。目が合ってしまうと石化する可能性がある。
ランク S
蛇というか、トカゲ?
「バジリスクだって。」
「何?こいつがバジリスクなのか!初めて見た。」
オイヴィは驚いているけれど、仕留めないとまずいよね。
幸いな事に僕達には色々な耐性があるので毒はたぶん効かないけれど、じゃあこの臭いって実は毒?
後気になるのが目が合えば石化の可能性ってやつ。
目があったら石化するの?どういう原理なのだろう?
魔法か一種の魔眼なのかもしれない。
ここは一気に仕留めないといけないかな。
「みんな、厄介な魔物なので全員で一気に仕留めようと思う。」
「私蛇って苦手なんですよ?うう、嫌だわ。」
瑞華は蛇が苦手なようですが、そうも言ってられません。
攻撃をどうするか考えていると、こちらの動きに反応したのかバジリスクが突然暴れ始めました。
うわ!
「きゃあ!」
友郁が慌てます。
「才村さん、落ち着いて!」
そういう泉も余裕がありません。
あ、柚奈が何か魔法を唱えている?
「馬鹿野郎!!!!」
火魔法をぶっ放したようです。
恐らく小型のファイヤーボールは、見事バジリスクの口の中に入っていきます。
バジリスクが口を閉じた途端に、ドン!
と凄い音がしたと思うと、バジリスクがもがき苦しんでいます。
もしかして腹の中で炸裂したのかな?
ここは一気に攻める時。
オイヴィが剣でバジリスクの首を狙っています。
鱗なのか、バジリスクの鱗はそこそこ硬いようでオイヴィの剣をはじいています。
「硬いな。」
そう言ってオイヴィは切りつけるのを中断、今度は突きを放っていきます。
剣は見事に鱗と鱗の間に刺さり、バジリスクはよくわからない叫び声をあげていきます。
僕も負けじと剣で切りつけていきます。
オイヴィの攻撃した場所に剣を振ると、鱗がはがれ肉がむき出しに。
一気に切りつけます。
そしてトドメといわんばかりに泉が土魔法でバジリスクの動きを封じます。
身動きの取れなくなったバジリスクに、今度は友郁が水魔法でバジリスクにすごい勢いのジェットのような勢いのある水を当てていきます。
当たった個所は穴が開き、血が噴き出します。
「とどめです!」
泉が土魔法で槍みたいな棒を作り、バジリスクめがけて飛ばします。
その棒は見事バジリスクの頭を貫通。
暫くするとバジリスクは消え、ドロップアイテムを落としていきます。
「なんだ、あっけなかったな。」
物足りなかったのか、オイヴィがそうこぼしますが、いやいや、たぶん強いよ?
バジリスクがいなくなり、一気に視界が開けましたが、何かが複数立っています。
何だろう。
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