第217話 魔法陣のコピー

もし魔法陣が地面に描かれているなら、魔法陣と魔法陣の間があまりにも空いていない事になります。つまり魔法陣が重なってしまうからです。


なのでこれは、あのダンジョンの魔法陣、それと同じ効果のあるものがここに魔法陣が発動した時だけ出現し、消えるのでは?


ここは3人目で確認をしないと。侍女さんには悪いけど、侍女さんが現れた瞬間、侍女さんを突き飛ばし地面を確認しましょう。


ほどなくして3人目の侍女さんが現われます。現れた瞬間僕は猛ダッシュで侍女さんを突き飛ばし、地面に目を凝らします。


咄嗟に地面に手をつき、この現象のコピーし試みます。

何かコピーできた気がしますがどうなのかな?


これを後で水平展開、何らかの形でコピーした魔法陣らしきものを再現、固定できればあるいは。

ここで僕は並行世界を止めます。


ここでもやってみますか。

僕は今いる侍女さんに、


「今から現れる侍女さんを突き飛ばします。彼女らは何も知らずにここに戻ってきます。今思いついたので誰にも言ってません。なのできっと怪我をします。その、万が一は回復してあげて下さい。」

と伝えます。


「わかりました。もとより皆常山様の為に着いてきましたので、多少の怪我などお気になさらず。」


そうは言っても、事前に打ち合わせなどしていませんから不測の事態に備えておかないと。


僕は念のため、最初の侍女さんの正面から突き飛ばす事にし、恐らく突き飛ばされるであろう場所にマットをひいておきます。

少しでも怪我が軽く済めば、と。


そして正面から突き飛ばすのは、背後から突き飛ばせば、腰の骨などを折ってしまう可能性が高いからです。

例えばラグビーのタックル。

正面からのタックルは、たとえ不意でもなんとかなりますが、背後からタックルされれば、対処できず無防備に受け、大怪我の元になりますから。


そして僕はタイミングを見図って、侍女さんが現れた瞬間、猛スピードで彼女の身体にタックルみたいにぶつかり、突き飛ばします。

今回はマットの上に飛ぶように威力を調整しましたが、僕付きの侍女さんがマットのすぐそばで受け止めています。


僕は地面の魔法陣に手をかざし、早速コピーを試みます。


これで上手くいけばいいのですが、きっと甘くないんだろうな。


これを繰り返し3回行いました。


あ、ダンジョンの魔法陣のコピーもしておきましょう。


僕は侍女さんにもう一度ダンジョンの中に入って、すぐに戻るので、このまま待機するように伝えます。

上手くいけばいいのですけれど。

僕は再び魔法陣を使うべく、ダンジョンの中に入ります。

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