勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず！

第207話 ヘルトラウダ・ゾーイ・フェルヴェイ

「おお！其方は確かフェルヴェイ侯爵の娘ではなかったか？」

「はい、覚えておられ、嬉しいですわ、ヘルトラウダ・ゾーイ・フェルヴェイでございます、アーダ様、ザーラ様。」

えっと、あの受付さん貴族の娘さんだったのしかも侯爵って結構位が高かったような？

「常山順平が我を必要としておると聞いて、ザーラともども急ぎやってきたのだ！」

「奥でギルドマスターと査定を行っておりますが、何しろ数が多く、それに今、チャンスですわ！」

「そうなのか？もう待てんと思っておったのだ。其方も狙っておるのか？」

「はい。向こうはそう思っておられないようですが。」

「わかった、何とかしよう。今日から其方も夫人候補だ！」

「あ、ありがとうございます！」

「もうすぐ弟・もう国王だがな、近々色々発表すると思うのだが、そのうちの一つ、我の元夫の公爵位だが、跡取りがおらぬのでな、事実上の、まあ世継ぎがおらぬゆえ、断絶だからな。それゆえ、公爵位が空く。そこでだ、魔王を退けた褒美に、我とザーラがもうすぐ嫁ぐ。そして空位になった公爵位だが、新たに常山公爵家を興す運びになるだろう。」

「まあ！それは良い事ですわ！」

「そこでだ、侍女もいるのだが、彼女らは城での知識はあるが、ギルドでの知識はまるでない。今回のような事案では、身近にギルドの知識がある女子が傍にあった方がよいからな。幾人か考えておったのだよ。其方はあの第一夫人候補の才村女史の覚えもよいというではないか、ならその任を任すのは其方が適任そうだ。」

「あ、ありがとうございます！私も、いち早くアーダ様とザーラ様が、アーダ様が再び公爵夫人になられますよう、精いっぱい助力させていただきますわ。」

「ああ頼んだぞ、期待しておる。」

「で、第二夫人はやはり森江女史ですか？」

「はいザーラ様。もう確定のようですわ。そして聞いた話ですと、第三から第六夫人はまだ誰がなのか確定はなさそうですが、４名の女性がそうなるのは間違いない様子。後は順番です。」

「では、アーダ姉さまが第七、私が第八なのか？」

「今の所侍女経由での報告ではそうなっております。侍女の格付けは分かりかねますが。そして恐らく、代表夫人は森江女史がなるだろう、と。」

「ほう？森江女史がか。才村女子ではなく？」

「はい。社交性を考えると、森江女史が適任らしいですわ。」

「そうなると、誰が世継ぎを産むかだな。」

「それに関しては問題ありませんわ。問題があるとすれば、アーダ様かザーラ様のどちらかになるでしょうという事でしょうか。何せ一度に王家から2人も降嫁なさるので。」

「おそらく我が世継ぎを。ザーラの子には、違う役割が与えられるだろう。」

「あらお姉さま、それはどういった役割でしょう？」

「ああ、常山順平がこのままただの公爵であるとは考えにくい。なのでな、常山公爵家は我の息子が引き継ごうが、それ以外を其方の息子が引き継ぐのだ。」

「宜しいのですか？」

「ザーラさえよければだが。」

「お姉さまの配慮に感謝いたしますわ。あ、そう言えば、ヘルトラウダ、第三から第六夫人候補と言っていましたたが、そのうちの2人は、従弟が目をつけているがどうなのかしら？」

「残念ながら、相手にされていないご様子。逆転は難しいでしょうとの侍女からの連絡がありますわ。」

「そうか。まあ今はいい、案内してくれ。」

「はい！」

色々問題が僕の知らないところで発生しているようです。ここから今すぐに離れたいです。