第182話 ついに泉と・・・・

そのまま泉と手をつなぎ、寝室へ向かいます。


何も言わず抱き合う2人。

そして濃厚なキス。


うーん、同じシャンプーとリンスを使っているのに、何で泉はこんないい香りがするんだ?


そしてお互いベッドへ。


「あの、今更だけど、恥ずかしいですわ。」


年上な泉だけど、こんな表情を見ると、何だか可愛く見えてしまう。


泉もだけど、並行世界では何度も肌を重ねている訳で、泉もそれは記憶にあって、というか実際体験したのと同じ感覚をあの装置で得ていたわけで。


なので本当はお互いの裸なんて今更なんだけど。

「ちょっとまって下さいね?多分汚れるので、シーツを1枚用意しておきますね。」


ああ、多分血が、ここは宿だからね。


そしてお互いベッドで裸になり、そして


・・・・

・・・

・・


『ごめんね、才村さん、でも私、やっぱり諦めきれなくて。』


何か聞こえるような気がしますが、聞こえなかった事にしておきましょう。


・・・・

・・・

・・


「あれ?ここは?泉?あれ?僕どうしてた?」


あれ?何故か僕は泉とベッドで寝てました。


「順平さん?その覚えていませんか?先ほどまでお互い燃えるような愛を・その、愛し合っていましたのよ?」


なんだか記憶があいまいだ。


だけど・そうだ、僕は泉を抱いたんだ。それに泉を見ると、うわ!やっぱり抜群のプロポーション。そしてその、股間の下、シーツが血で真っ赤になっています。


ああ・はやり僕は。だんだん思い出します。


「だんだん思いだして来たよ。その、もう一度いい?」


「ええ、何度でも。」


・・・・

・・・

・・


僕はトイレに向かいます。


その間に泉はシーツを整えているようです。


うーん、最近似たようなことがあった気がしますが、何故か思い出せない。何だったっけ?


おかしい。


何かがおかしい。忘れてはいけない何かを、思い出せずにいる、そんな感覚。


違和感の正体がわからないまま、戻ります。


泉はもうすでに服を着替え終わっています。

僕も急いで服を着替えます。


そして泉が僕に向き合って、

「順平さん、ありがとう。」


「え?何でお礼?」


「その、私を抱いてくれた事。」


「あ、と言うか、僕の方こそ、泉の様な美女と言うべき?別嬪さんというべき?僕の方こそありがとうだよ。」


優しく抱き合い、キスをします。


そして、離れ、ベッドに2人で腰掛けます。


うーん・この違和感は何だろう?

何かを思い出せない。絶対に忘れてはいけない気がしてるけど、うーん。


「泉、何か変なんだ。こう、頭に何か引っかかるんだが、思い出せない。なんだろう?」


泉は目を見開きます。

まさか?と言うような顔をしています。え?何か問題が?

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