第168話 何だか考え無しに行動している気がしないでもない

友郁に指摘を受けてから、冷静に考えれば、何故あんなにボロボロ喋ってしまったのか。


一寸注意不足?彼らに僕が教える必要があったのか?

それとも何か僕はおかしくなってしまったのでしょうか、注意が必要です。


そして、魔王は勇者が追い払ったと友郁が話してくれたおかげで、僕への追及は止まり、


そしてふと何か違う視線を感じると思っていたら、ビーチェさんが誰かを連れて来ていて、僕の目の前に連れてきてたんだけど、さっき見たイケメン?


「あ、昨日はその、改めてごめんね?うちのリーダ不在でさ、今戻ったんだよね。で、こいつがうちのリーダーさ。」


そう言って紹介を受けたのは、中々背の高い、引き締まった体型のイケメン冒険者だったよ。


「昨日はうちのメンバーがバカやって申し訳ない、先ずは詫びをさせてくれ。それと、僕はユハニ・リンキネンと言って、パーティ”刹那の橋”のリーダーをやっている。」


へ?いきなり自己紹介始めちゃったよこの人。

だけど、何て言うの、さわやかイケメン?

嫌味が無い。言い方も好感が持てる横の人。


「はあ、僕は常山順平です。パーティ名は決めてません。」


「あ、これはどうも。で、何で王都の出来事を知っているのか、教えて貰っても?」


いきなり何だかズバット来るね?


僕は考えます。

変な言い訳は、言わない方がいいそうだけど、今戻ったって言ってたけど、どこから?もしかして王都?

なので、知ってる前提で、それが違和感がないようにするにはどうしたら・・・・


「僕は商人です。商人にとって情報は命です。まあ、僕皆さんが知ってると思ったので、一寸しゃべってしまいましたが。

皆さん知らないようでしたので、これ以上はちょっと・・・・」


「へえ?貴方が商人?そうは見えないが、まあ、見た目で判断できないのが商人だしね。」


僕はこの人の真意をつかみかねています。


そしてこのユハニという人物、ギルドのおじさんに話し始めていますが、もう僕はいいのかな?


「この方の話は正しい。僕は先程急いで王都から戻ったが、大体話はあっている。召喚者の一人が生き残った王家の人々を奇跡の力で回復させ、アーダ様をはじめ、ザーラ姫が生き残ったようだ。そして、王家にとって一番の朗報は、王家の直系男子であるアルノルト王子が生存していた事だ。恐らく近日中に正式に即位するだろう。」


何だか僕をチラチラ見ながらそう言ってるけど・・・・


「まあそう言う訳で、このエリクサーの依頼はもう必要ない。そして今、破壊された城の一部は急速に復旧しつつあるようだ。近日中に王都との連絡も可能となるだろう。」


そうか、おじさんが言ってた王都へ見に行ったというのはこの人か。

しかも、往復10日って言ってなかった?

相当早く往復したんだね。

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