第149話 大捕り物
「さあ、準備は終わりました。後は現場を押さえるだけ。皆さん、準備はいいですか?」
見渡せば問題ないよう。
先程のメンバーも、配置についてくれたようですし。
そしてある程度時間が経って・・・・
誰も疑う事のない、食事の時間・・・・
皆が自然に食堂に集まるので、わざわざこちらから出向かう必要が無い。
森江達一行は、程なく盗人グループを発見。
そしてメンバーは少し離れた所で・・・・出入り口に近い所で食事をしていた。
森江は振動するプレートを手に取り、進んでいく。
そして既に取り込んでいるメンバーに目配せをし・・・・
森江が自分の方に来るのが分かったふくよかなおばはんは
「あ・・・・?ふ・・・・風呂場でもそうだけど、き・・・・奇遇ねえ?」
「ええ、まあ風呂と食事が同じ場所ですから、それは仕方がないですわ?」
手にしたプレートは微かに振動をしている。
「で・・・・何か用なのかしら?」
「・・・・何をしに来たか、言わずともわかるとは思いましたが・・・・」
おばはんは内心ドキッとするも・・・・
「な・・・・何の事かしら?」
何故私が使ってるとバレたんだ?と思いながらも、現場を見られたわけじゃないと開き直るボス。
「実は・・・・風呂場にカバンを持ち込んだのですが・・・・中に入っている生理用品・・・・ナプキンですけどね・・・・このプレートを近づければ、振動するようにしてあるんです。」
何の事か理解できないおばはんだが・・・・
「森江さん、これを。」
古手さんが差し出したのは、同じ仕掛けをしてあるナプキン。
「ええとですね、このナプキンには、カバンの中のナプキンと同じ仕掛けがしてありまして・・・・こうして近づければ、振動するようにしてありますのよ?ほら、ご覧の通り。」
見事に振動しているプレート。
おばはんは冷や汗だらだら。
「そ・・・・それはすごい仕掛けね?で、私に何の関係があるのかしら?」
「・・・・今もこのプレートは振動しています。わかりますよね?貴女の使用しているそのナプキン・・・・まあ今までも何度かなくなっていたので、今回は罠を仕掛けさせていただきましたが・・・・残念ですわ・・・・」
ここにきて全てがバレていると分かったおばはん。
「な・・・・何よそれ!助け合うんじゃなかったの?あんたらだけアイテム独占しやがって!」
ここにきて遂に逆切れ状態。
「ですが生理用品は貴重なのですよ?人の物を奪えば、奪われた人はどうしたらいいのでしょうね・・・・」
「う・・・・知らない!私は知らないよ!」
そう言って立ち上がり去ろうとするけれど・・・・
森江はおばはんの股間近くにプレートを近づける。すると盛大に振動をする。
「黒ですわね。」
「知らん!知らん!私はそいつらに貰ったんだ!」
取り巻きに罪を擦り付けようとするおばはん。
「ちょ!何ばらしてるんですか!貴女に従えばよくしてやるって言うからこうして色々してたのに!酷い!!」
「何よ使えないわねえ!私は戻るわよ!全く飯がまずくなるんじゃないの!」
そう言って去ろうとするも・・・・
多数の侍女が、おばはんと取り巻きを拘束していく。
「な・・・・何をするの!」
「残念ですが・・・・犯罪者をこのままこの街に留める訳にはいきません。隣の街へ行ってもらいます。」
「な・・・・何言ってんの!」
「例の勇者君もいますから、まあ悪者同士仲良くして下さい。」
森江はそう言い放ち・・・・
そしてこの場にいなかった女子高生2人が、冒険者を連れて戻ってきた。
「あ、吉安さん、伊知地さんありがとう。」
「いえ、いいんです。」
「大したことはしてませんから。」
そう言う2人。
「汗かいてるでしょ?後はお風呂に行ってきてください・・・・」
そして冒険者を見る。
「申し訳ございません、確か”火炎の罪”の皆さまですね。」
「おう、よく知ってるじゃねか、別嬪のねーちゃん。」
「・・・・ええと、その、こちらの騒がしい女性達を隣の街まで連れて行って下さいますか?」
「うわ・・・・これまたすげえ姿だな・・・・隣街まで歩けるのか?まあいいさ・・・・わかったよねーちゃん、引き受けよう。」
「ありがとうございます。それと、侍女を散々犯しまくっていた男性も連れていって下さるとありがたいのですが?」
「何!侍女様を犯しただと!ここの侍女様は貴族さまの御息女だぞ!それは重犯罪だな・・・・そちらも引き受けよう。」
こうして盗人は去って行った・・・・
ついでにリーマン・・・・何故かナヨナヨしていて、あの侍女を犯しまくっていたとは思えないような別人になって、一緒に連れられて行った・・・・
玉取られるとああなるのかな?
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