第147話 盗んだ犯人をあぶり出す

僕が友郁からリーマンの話を聞いていた頃・・・・

もう一つの問題が発生していた。


そう、生理用品やら色んなものが盗まれている件だ。魔王の襲撃があったせいで問題が先延ばしになっていたのだが。


「では、話はここまでだ。特に何かあれば・・・・特にあの常山だが・・・・また話し合おうぞ。」


アルノルト王子のその言葉で解散・・・・


そして、森江さんが・・・・


「お風呂に行きましょうか?」


真っ先に反応したのが古手さん。



「そうだな。そろそろ先延ばしにしていたあの件の解決もしたいしな。」


そう、生理用品その他がカバンから消えるあの件。

未だ現場を押さえていない。

何せ魔王の襲撃やら色々あったからだ。


「じゃあ、例のカバンを持って、行きましょう?」


矢坂橋さんが早速例のカバンを持ってお風呂場へ。

「確認した?見た目同じかばんが2つあるんだから、一応確認してからにしなさいね!」

古手さんがそう言う。


女子高生2人も付いていく。


・・・・

・・・

・・


お風呂場


今は誰も居ないようだ。ただ、道中例のおばちゃん?の取り巻きとすれ違ったので、今日こそ・・・・


「さ、入りましょ?」


流石に先程着ていた服や、体を拭くバスタオルを盗むとは思えないが、カバンの中身は別だろう・・・・


皆カバンを見える様に棚に置き、風呂に入る。


侍女が脱衣所にいれば誰も盗まないだろうからと、待機すると言っている侍女さんも無理やり入浴させる。


・・・・

・・・

・・


● ● ● ●  おばちゃんSide  ● ● ● ●

「先程あの人達、風呂に向かったようですよ?」


取り巻きの一人が、ふくよかなおばちゃんに報告をする。


「あらそう?ご苦労さんねえ?あ、そろそろ色々なくなってきたしね・・・・あ、じゃあ皆、風呂に行くよ!」


おばちゃんは、自身のお肉をゆっさゆっささせならが、のしのし進む。


そして付き従う取り巻き。


そんな中、一部の取り巻きは・・・・


【ねえ、また盗むの?私そう言うのもう嫌なんだよね・・・・】


【ああうん・・・・流石に人の物を取ってまで、快適に暮らしたいとはねえ・・・・】

【今からでも森江さん達と合流する?あっちに随分人が流れてるよね?】

【うーん・・・・今更?】


【でもあの人に従うと、その内痛い目に合いそう・・・・】



そんな中、例の色々提供してくれた女性も、この中に紛れている。

その女性が・・・・

【今から謝罪する?何なら私が仲介するよ?】


【え?大丈夫なの?】

【あまり大丈夫とは言えないかもだけど・・・・このままあの人の下にいれば、きっと後悔するよ?】

【どうしよう・・・・】


【まあ、入浴中には決めてね?そうしないと後悔するわよ?】


・・・・これはあれだ、きっと今日バレるんだ・・・・

察した面々は・・・・

【あ、今決めます!その・・・・お願いします!】


【わかったわ・・・・もう、あの人の所に行っちゃあ駄目だからね?】


【は・・・・はい・・・・】

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