第142話 話し合い 2

僕が才村さんとアーダさんに付き添われながら、部屋に入ると、既に見知った面々が・・・・揃ってる?

あ、でも内元君と揚村さんがいない・・・・


きっとこういう場には顔を見せてくれないんでしょう。


そしてどうやら森江さんがこの場を仕切ってくれているらしく・・・・


「常山さん?大丈夫ですか?」


「ああ森江さん、心配ないよ。まあ、何だか周りで僕が知らないままに何か起こってる感じなのだけどね・・・・ははは・・・・」


そんな心配そうな顔そしなくても・・・・


「常山順平、しっかりするのだ!このままでは子供が・・・・」


「心配ないですよ、まだあれは数年後でしょ?」


「それはそうだが・・・・」


古手さん、そこに拘ってますね・・・・


僕は指示された席に座ります。


隣には才村さんが。

そして森江さんが座ってくれます。


その後に矢坂橋さんと吉安さん、伊知地さんが揃ってますね。


更には後ろはそれぞれ侍女さんが・・・・あれ?見た事のない侍女さんが何人か・・・・増えてる?



そして、僕の目の前にはアーダさんが座っていて、その隣にはザーラ・・・・姫だっけ?

そしてアルノルト・・・・王子だっけ?


「あ、全員そろったかしら?じゃあアーダさん、お願いしますね?」


矢坂橋さんがアーダさんに促します。


「矢坂橋殿、よいのだな・・・・では、始めようか。」


アーダさんが真剣な目でそう宣言を。


そしてさり気なく、才村さんが僕の手を握ってくれます。なんだか落ち着きます。


「常山殿は先程まであのような状態だったので、知らぬだろうが・・・・我が弟、アルノルトがグビッシュ王国の国王へ即位の運びとなった。」


ああ、王族の男子だからね・・・・


「其方には色々助けられた。感謝する。」


その、相変わらず上から目線やめてくれませんか?


そして今度はザーラ姫が・・・・


「あんたが魔王を撃退してくれたから、私達助かったのね?感謝するわ!そして、褒賞として・・・・仕方ないから私と姉様が降嫁してあげる!感謝しなさいよ?」


・・・え?降嫁って・・・確か女性の王族が王族以外の人と婚姻を結ぶ事だよね?


「え?いやその・・・・別にいりませんよ、お気遣いなく。そのお二人供とんでもない美人なのですから、誰か好きな人と結婚すればいいのでは?」


いやいや・・・・何故この2人と結婚しないといけないの?


すると3人の王族?は一斉に席を立ち、


「何!姉上たちと結婚できるのだぞ?何故に断る?」


「そ・・・・そうよ!なんで断っちゃうのよ!」


「私の身も心も、既に常山殿に捧げる所存、貰ってくれ。」



3人何を言ってるの?


「あ、そういうのいいですから・・・・話ってこの事ですか?」


「ちょ・・・・断らないでよ!ねえ、聞いてる?」


「ええとザーラ姫・・・・貴女は大層美しい・・・・貴女が言い寄れば、どんな男も従いましょう。なのに何故僕を?」


「え・・・・だって・・・・その・・・・好きになっちゃったんだもん・・・・」


え?どこに僕を好きになる要素があったの?


「私もな・・・・常山殿に解放され・・・・其方に惚れたのだ!」



まだ日が経ってないですよね?


「あの、そう言うの間に合ってますから・・・・もういいですか?」


僕はもういいかと思い、立ち上がります。


「待て!まだ肝心な話がいくつか残っておる!待ってくれ!」


はあ・・・・

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