第107話 この場にいる全員と、並行世界を共有する
僕は魔道具を再び起動する。
今度は僕が並行世界で過ごした日々を、それぞれの女性に適した情報を見せていきます。
これ等の制御も、特殊な魔道具を用い、僕自身は並行世界で行います。
まず見せたのは、魔王の襲撃で、全員が死んでしまう情報。
何もしなければこうなる・・・・
次に見せたのは、侍女さんを含めた、それぞれの女性のみを助けた時のその後・・・・
そして、それぞれの女性だけと結婚した場合、後は複数を助けたけど、何人かは死んでしまったか場合。
それと、どうにか全員を助けようとするも、誰かが必ず犠牲になる情報。
魔王の襲撃から、誰かが生き残る話は、わずか数日の事ですので、あっという間です。
色んなパターンを見せたのちに・・・・
いよいよ最後、僕のゲスい行動と、この場にいる女性全員が助かったけど、全員僕の子を出産する情報・・・・
その後寿命で全員亡くなるまで・・・・
僕が展開した並行世界で、唯一全員が生き残ったのがこのパターン。
その中で一番まともそうな情報を見せました。
しかし・・・・酷いよね。複数の女性に手を出し、その全員を妊娠させるんだから。
だけど、何故かわからないけど、こうしないと全員生き残る未来は、僕の展開した1万を超える並行世界
でこれ以外の結果を見出す事が出来なかった・・・・
そんな中で、女性が全員仲良く暮らせ、平和なまま過ぎ去った良い結果の世界・・・・
僕にとってはとてつもなく駄目な世界だったんだけど、これしかなかったからね・・・・
唯一ましだと思ったのは、この場にいる女性を、誰一人無理やり犯していない、というところぐらいかな・・・・
スキルのせいと思うけど、どちらかと言えば、女性が積極的に色々求めて来た事ぐらいかな・・・・
・・・・
・・・
・・
・
並行世界を見せ終わり、僕は皆の反応を待とうとしたのだけど、あまりもの衝撃に、誰一人としてその場から動けないでいた・・・・
何せ、魔王に殺されるときは、その痛みも感じるし、セックスの時は、その・・・・初めての時は痛いし、回を重ねると気持ちよくなる・・・・
そういった感覚も、自分が経験した事のように感じられるし。出産のときの痛み、子を産んだ幸福感・・・・
そしてその子を育て、成人し独立していく・・・・
そう言った全てを、自身の頭の中で、直接感じる事が出来てしまう・・・・
例えば才村さん。彼女は男性経験がない、いわゆる処女だったけれど、それを僕とセックスするという事で処女でなくなり、ましてその後は僕との間に子が授かったわけで・・・・
それらは今現実の才村さんには起こっていない出来事なのですが、頭の中では、そう、脳内でそれは起こった出来事と認識できるのです。
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