第68話 スキルを教わり、教える
僕は料理を教えて貰おうと思い、ええと厨房?に入ったら、既に何人かの女性が、才村さんの講義?を聞きながら掃除の実践をしているようです。あれ?もしかしてこの女性に悪い事をした?
「まあいいさ、全員一度に教えられないしさ。残りはあんたが教えてくれよ。じゃあまあ、包丁使える?」
・・・・イマイチな包丁ですね。さほど切れ無さそうな?
「まあこんなのしかくれねえんだよ。ま、今から食材を切るから、同じようにやってくれ。」
そう言って・・・・ジャガイモらしき食材を取り出し、僕の先生?は切っていきます。
同じように僕も切ります。
「じゃあ鍋に水を入れて、芋を入れて?」
教えて貰うので、同じように先生?がしてくれ、僕は追従します。
「あんた元々できてたんじゃないか?手際がいいぞ?」
「まあこっちに来る前は自炊してましたから。簡単な料理は元々できてましたね・・・・っと。」
そして鍋を火にかけます。
暫らくすると芋が茹で上がり、煮っころがし?になりました。
それをすりつぶし、皿に盛る・・・・・え?調味料は?あ、皿が無い・・・・
「そんなのないない!」
・・・・ここ王宮ですよね?
「王様がね、贅沢しなかったんだよ。何時も質素な食事ってね。あ、じゃ一応この食器洗ってそれを盛り付けて?それと悪いけどまだ片付け中なんだ、ついでにやってみて?」
そう言いながら2人で片づけをします。
急いで食器を洗い、余分な皿は棚に仕舞います。
そして出来上がったポテトサラダ?を残した皿に盛り付けます。
「で、どう、スキル増えてる?」
「ええとちょっと待って・・・・ええと・・・・あれ?3つも増えてる?」
「え?何が増えた?」
「ええと・・・・生活?料理?調理?この3つです。」
「あれ?そうなの?でも私生活なんて持ってないよ?」
うーん・・・・何だろう、もっと詳しく?
浄化レベルが5に達しました。家事がレベルが5ですのでツリーが解放されます。
話術がレベル5になりました。
生活が解放されました。
交渉が解放されました。
と出てます。
あ、さっき色々洗ったりしたから浄化が上がった?
それと話術がレベル5?意味が分かりません・・・・
と言うかもしかして・・・・
「あの、そちらはどうですか?もしかして、僕と今片付けしていたので、スキル増えてませんか?」
「え?ちょっと待って?・・・・ええと・・・・あ!ある!浄化がある!それと家事?今更こんなのと思うけど・・・・ある!」
・・・・どうなっているのでしょうか?
「それは良かった。僕も欲しいスキルが増えましたし。」
そしてこの女性がじっと見てきます。
「あんたよく見たらいい男だね!やっぱりあの女と結婚するの?と言うかもう結婚してるか?」
・・・・へ?いきなり何を?
「いえいえとんでもない!高嶺の花と言う奴ですよ?」
「ふーん・・・・まあいいや、そうか、あんたみたいな男もここに来てたんだね。」
何か分かりませんが、何故か納得しているこの女性。
そして・・・・教え終ったのか、才村さん達が戻ってきます。
「終わりましたよ?」
「あ、ありがとう。僕も今こちらの女性に色々教えて貰ってたんだ。」
「え?そうなのですか?それは・・・・ありがとうございます。」
「え?何故才村さんがお礼を?」
「まあいいじゃないですか?」
よく分かりませんが、何か納得している才村さん。
まあ彼女の機嫌がいいのですから、良しとしましょう。
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