第58話 魔法の組み合わせで

「じゃあ、次に行ってみましょうか?」

「ええと、何処へ行けば・・・・って、あ!ごめんなさい、そういう意味ではないですよね・・・・私ったら舞い上がっちゃって馬鹿な子ですね・・・・」


「いやいやいいんですよ?僕の言い方が悪かったようですし。では、今度は、この盛り上がった土を、更に高くしましょうか?」


「え?どうやってでしょうか?」


「ええとですね・・・・こう掌を盛り上がった部分に向け、腕をこう上に・・・・」

一度動作をしてみます。当然ながらびくとも・・・・してませんよね?

「わかりました。こんな感じですか?」

彼女も僕と同じような動作をします。

「そんな感じと思います。では、魔力を込めてやってみましょうか?」


僕も火魔法の時に、魔力の込め方のコツが少しわかったので、掌に魔力がいきわたるのを感じられます。

そして吉安さんが魔法を使います。

僕も同じようにやってみます。

すると、壁が!1メートルほどの壁が出来上がっていきます。

それと共に、僕と吉安さんの足元はみるみる土が減っていき、見事に転んでしまいました。


何ですかねこれ・・・・?

「わ・・・・壁・・・・ですね?」


「ええ・・・・ほぼ一メートル四方のの壁ですね。」

少し拳で叩いてみます。

カンカンといい音が。

「あ・・・・これ中々固いよ?」

「わ・・・・硬いです。」

・・・・あ、ちょっといい事思いつきました。

「才村さん、ちょっといい?」

「え?私ですか?」

「そうです、ええと、風魔法ってきっとカッターみたいに色々なものが切れると思うんです。この壁をレンガみたいに切っちゃいましょう?」


「え?できるかしら?」


「才村さんならできますよ?僕もやってみます。それで・・・・ナイフで跡を付けますから、そこを切り刻むイメージで。」


僕と才村さんは、練習もなしでやってみます。

才村さんも先ほどまで、魔力を集中させる練習みたいのを、真似してるのを見てましたから。


「じゃあ・・・・えい!」

「えい!」

才村さんに合わせ魔法を・・・・

風魔法を感じます。

いきなりですが、すごい!

で・・・・土魔法の壁が、どんどん小さくなっていきます。

とりあえず20個ほどのブロックが出来上がります。


「さて・・・・伊知地さん、出番ですよ?」

「え?私ですか?」

「ええ・・・・このブロックに、高火力を当てて下さい。そうすれば・・・・きっと、ちょっと土の成分を調べたら、適してそうなので、耐火煉瓦を作ります。」


「耐火煉瓦って何ですか?」

「ええと、竈とかに使うのだけど、高温に耐える事の出来る煉瓦だね。これがないと、高温にさらされると、割れちゃうんだよ。」

「へえ・・・・よくご存じなのですね?」

まあサバイバルで作った事がありますから。

お盆休みを利用して、一週間・・・・


暫くして出来上がる耐火煉瓦。

まあ、いくつかは失敗しましたが・・・・


地面の凸凹どうすれば?

侍女さんがその後どうしたのかは・・・・

ごめんなさいそこまで考えてませんでした・・・・

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