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赤に染まる夢を見る
黄金で染まる穂先に一つ
朝露に濡れる葉裏に一つ
そして
笑みを浮かべ眠る彼らに一つ
私は指先に燃える炎を点ける
大地も森も家々も
全てが炎に呑まれ
空も風も
全てが灰に煙り
ここはきっと
悲鳴に満ちた場所になるのだろう
赤に染まる夢を見る
それはこの指先のせい
私が点すこの炎のせい
けれど人がその炎を
明かりが欲しいと望むなら
私は炎を点そう
過ちと知りながら
悲鳴を招くと知りながら
愛したこの場所を
焼き尽くしてしまうと知りながら
自らの罪を知りながら
自らを罰する術を知らぬまま
私は赤に染まる夢を見る
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