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わたしは 声で

恋に落ちたのかもしれない


会わずにしばらく経って

段々と霞むあの人の姿

笑うと幼く見える瞳や

切りそろえられた爪

その色が形が ゆるゆると

輪郭を無くしていくのに


耳元で響くあの声は

今もなお 鮮やかで

思い出すたびに

会いたい と 

口に出せない言葉が募った


あなたの声が好きです

隠した好意の言葉に

それでも滲む甘さと愛しさ


そんなわたしの声を

あの人は まだ

覚えてくれているのだろうか

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