あああああああア亜
エリー.ファー
あああああああア亜
絶望だ。
深い、絶望だ。
やって来るのは星だ。
光ではない。
星なのだ。
何もかも消えつつある、この世界で。
私は自分のことを失いかけている。
明日は我が身か。
いや、明日から我が身か。
完全に大きく逸れてしまったから、また軌道修正しなければならない。
およそ、大切なことを一つ一つ成し遂げることでしか道は作られない。
絶望だ。
大きく生きていくことを夢見ていたというのに。
絶望だ。
絶望でしかない。
吐き出して帰る。
どこかにすべて出して帰る。
野原であるとか、シンクの上であるとか、お守りの上であるとか。
嘘、お守りの上はなんというか、罰当たりだからなし。
とにかく、今を生きようとしている私である。
感想を頂きたく思う。
皇帝の後ろに続いて歩くことが今の私たちにできる最良である。
ここから本番。
重要なのは、自分を少しでも大切なものであると見せることだ。
相手にほんの少しでもいいものだと思わせるのだ。
間に合うように動き出せ。
絶対に出し抜け。
国民は、皆、絶望に酔いしれている。
今しかない。
走りだすと、答えが出る。
答えるためには、聞いてもらうためにも近くによる必要がある。
つまり。
走りだす以外に道は一切ない。
別に絶望が後ろから追いかけてきていても全く関係ない。
受け入れろ。
絶望の一つや二つで。
ネガティブになるようなメンタルなど捨ててしまえ。
酔いしれろ。
自分の生き方と速度に酔いしれろ。
私はお前ではないが、お前は今から私になろうとしている。
恥を捨てろ。
何もかも、ここからだと思いこめ。
重要なことしか言わない。
嘘は言わない。
足音を立てろ。
気づかせろ。
失うな。
何かも失うな。
信用しろ。
自分だけを信用しろ。
お前を知っている。
お前のことを。
お前に伝えられるものはない。
今日も何かを創ったのであれば眠ってもいい。
もしも、創っていないのなら。
後は分かるな。
絶望に背中を見せてはいけない。
奴らはお前らのことを知っている。
過去や未来でお前らがどんな顔をして生きてきたのかを知っている。
実は、嘘で塗り固めてしまった時間が白く塗りつぶされてしまっていることを知っている。
忘れる訳がない。
だから。
お前に気づかせるためにも、夜道を歩かせるという結論に至ったのだ。
絶望を失うな。
絶えてしまえ。
そのすべてがなくなって、ようやく形になるのだ。
絶望がやってくるぞ。
振り向くな、歯を食いしばれ。
待ち望むな。
そこには嘘しかない。
絶望がやってくる。
お前のためではない。
これから生まれてくる誰かのためだ。
見間違えてはいけない。
これは聖戦だ。
絶望と私たちの聖戦なのだ。
来るぞ。
絶望が来るぞ。
絶望を少しだけ、自分の近くに寄せる。
それをしているうちにまた新しい絶望がやってくる。
いつまでも、それを願ってしまうものだから、また同じような形の絶望がやって来る。
答えはないのだ。
余りにも消え失せてしまうための準備が整ってしまって、自分からは動けなくなってしまう。
怪談を二回、三回と繰り返す。
その次に絶望が怪談ではなく現実としてやって来る。
愛だろうか。
勘違いするな。
これは呪いだ。
あなたと私の中で生まれた、絶望との新しい関係性なのだ。
およそ、まともではないのだから自分のことを失ってしまうようにするのは、別段、なんの問題にもならない。
その立ち振る舞いを絶望は全く気にしてはいないのだ。誰もが、絶望からは遠いところにいると思っているからこのようにして、現実との乖離を理解できないまま失いかけてしまう。
なんとか、手ですくいとる。
それを二度三度。
私はまだ絶望から十分に距離をとることはできていない。
マイクのテストをする。
正面からの戦いを申し込むなど、バカのやることだ。
絶望は狡猾だ。すぐにやってくる。
帰る時は何も残さないだろう。
自信はあるか。
絶望が来るぞ。
答えは出ている。
もう、準備は済んでいる。
さあ、絶望が来るぞ。
あああああああア亜 エリー.ファー @eri-far-
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます