2020年、秋の収穫と最初の企画で

私は2020年9月にカクヨムをはじめたんだと思います。

こちらの評論スペースではヒトキワ荘の企画の感想などをあげていく予定ですが、その序章として、企画に関係はないが、今とにかく「この人の作品に出会えてよかった!」と思うお二方のご紹介と、一番はじめに行った企画【笑いの名工求む】(2020年11月募集)で出会った作品のことを書いておきます。


「私もそういうの好きそうやなー」と思われた方はご一読いかがでしょうか。そして、ここに書かれている作者様も、もしかすると紹介されていることに気づかないまま他の企画にせっせと作品を載せてらっしゃるかもしれません。


別にそれでもいいのです。私の趣味なのですから……。



塩塚不二夫さん


まずTwitterで投稿されているのか、140字内にこだわり、ひたすらシュールなショート作品を書かれておいでです。

今ではお互いのアトリエ(こう書くとカッコイイ!)を行ったり来たりする仲、コメントを残して嵐のように去っていく関係となっておりますが、別にそれ以上のことはなにもありません。

私はシュールな作品がたしかに好きではあるのですが、吉田戦車さんのマンガを読んでいたときに「家庭的な雰囲気」を感じていた私、塩塚さん作品には「哀愁」をひたすら感じます。シュールでいないとやってられないサラリーマン稼業? こんな日本に誰がした──といった趣……いや、違うのか? とにかく男の哀愁をしみじみ味わいたい方にもおすすめです。


特にお気に入りが二つ。


「バス停の透明人間」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054935746059



男がバスに乗って去っていく後ろ姿を想像したらおかしくっておかしくって。

ショート作品なのでなにを書いてもネタバレになりそうで怖いですが、気をつけて紹介を続けたい。


「野良の吉永小百合/再掲」

https://kakuyomu.jp/my/works/1177354055087250462/episodes/1177354055115172081


まさかのあの大女優が◯◯に? ある程度年齢のいってる人じゃないと笑えないというネックもあり。「幻ミシュラン」も捨てがたいんだけど……。もうこうなってくると、「あの作品おもしろかったなぁ」みたいな自分の脳内だけの思い出アルバムができてくる感じです。とにかく笑いたいときは「塩塚邸」に寄って作品を漁る、みたいな日課ができあがっています(こう書くとコソドロですね、笑)。



真花(まばな)さん


ゴリゴリの純文学──という、一瞬「え?」っていうタグをつけた作品も多数投稿されているツワモノ書き手さん。純文学ものも何作か読ませていただきましたが、もう唸ることしかできませんでした(偉そうにコメントしてる私ですが)。その中でコメディ作品も投稿されている。

私の最初の企画・笑いの名工にも「進化ラボ見学ツアー」を投稿してくださいました(多分、書き下ろしてくださったんだとおもいます)。

カクヨムで純文学革命を起こすために奮闘されておられるよう。私は心から応援するつもりですし、これからも新作を読んでいきたい作者さんです。


おすすめはこちら。

「寸止め知らずの路上面談」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054893710927


精神科医が上野公園で無料で面談するという規格外。しかも「ツッコミます」とことわっているにもかかわらず、様々な人物が彼の下を訪れる。

樋口葉一だの芥川龍次郎だの、集まる人々の名前もすごいけど、この医師のツッコミの切れ味がハンパない。どれだけ普段の診療で不満溜め込んでたんだ、とツッコまずにはいられません。


唯一私が困っているのが、こんなキレッキレのツッコミ読んだら、他のツッコミ作品が物足りなくなってしまうということ。すべてこれが基準になってしまったら、氷山の一角を残して他のすべての書き手が海に沈んでしまわなければならなくなる。私も含めて。それくらい恐ろしい笑いがここにあります。笑いすぎてキツイときさえある。でも、勉強になります(真面目)。



最後に、自主企画「笑いの名工」参加ユーザー様に感謝を込めて。

私が一番好きだった作品がこちら。


↓ こちらは「笑いの名工」です。

https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054935718606


makuraさん

「鼻歌大会」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054935572440


新型ウイルスが原因で発声しての「のど自慢大会」ができなくなり、それでもくじけなかった人々が立ち上がり開催された涙ぐましい「鼻歌大会」。

なんだか怪しげな審査員。決死の出場者。くり広げられるコミカルな死闘。

どれもこれもコメディの王道みたいな話ですが、私はなにを思ったのか、これに星2個しかつけなかったようなんですよ!(他人事のように)


makuraさまにも大変な失礼をしてしまいました。本当の気持ちは星4つくらいでした。すごく笑えましたし、人間の滑稽さ、生きる必死さが伝わってくる良い作品。

原因としてはコメントに書かせて頂いたとおりのことかもしれません。最後の部分が好みが分かれるところ。ですが、もしヒトキワ荘だったら、おそらくこの作品が101号室か102号室の住人だったな(今の段階ではよくわからない栄誉)。


とにかく、すさまじく「くだらない」作品が好き! という方、鼻歌の部分だけでも読む価値あります。いや、そこだけ読むなんて失礼千万ですね。

個人的に好きだったな。またこういう作品読みたいです。


では、お笑い作品好きの皆様、私の企画にご投稿お待ちしてます。


【笑いのヒトキワ荘・第一回住人募集中】ドタバタコメディ杯

https://kakuyomu.jp/user_events/1177354055088183278


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