第2話
あなたは明るい。
いつも笑顔で明るい。
はたして、そうだろうか?
たしかにあなたは明るい。いつも優しくて、笑顔が素敵で。仕事もできて、ポジティブでみんなのひまわりのような存在だ。あなたのおかげで職場は助かっている。あなたを羨ましく思い憧れる後輩もいる。嫉妬する人もいる。
しかし、家ではどうだろう。家族とうまくいかなくてイライラしているかもしれない。実は心の病を背負っていて、落ち込んでいるのかもしれない。我慢していることや辛く苦しい様々な時期があるかもしれない。
昔は不登校だったかもしれない。いじめられていたかもしれない。母子家庭で子供の頃に苦労したかもしれない。暗く静かな人だったかもしれない。辛くとも、それでもめげずに頑張ってきたから、今があるのかもしれない。苦しい思いをしたからこそ、周りに笑顔でいて欲しいと、誰かの気持ちを考える努力をしたのかもしれない。人一倍、周りの人の心に寄り添おうと一生懸命だったのかもしれない。
あなたはつらい過去があって今がある。皆の言う明るいあなたは、明るいの一言が全てではない。過去のあなたがあって、陰で苦労するあなたがあってのあなただ。あなたが経験してきた人生があって今があるのだ。だからあなたはとても優しく、ひまわりなのだ。
今は明るくともまた、これから落ち込むかもしれない。辛い日もあるかもしれない。もっと明るく楽しいあなたかもしれない。何があっても一生懸命前に進んでいるかもしれない。あなたの今の明るいが未来を創るのだ。
だから、明るいは明るいが、それが全てではない。
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