411 欺瞞

本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい



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やっと進展があった所だ

だから様々な事に対しての説明をしたかったのだが


「ぶっは、マジかハルちゃん!」

「やべー ふっひひひ 腹痛ぇ!ははははは」

「ふっ、流石にどうひっくり返っても趣味の良い話にはなんねぇわな」


賑やかな声はまたも止む事をしらない


「んぇ  いや、あの」


話を進めていた筈の男達でさえも

「ははははは やべぇ この娘やべぇよ」

「あぁ、反則過ぎるよなぁ! くくく、あぁでもアレヨ?あんな汚ぇおっさんの用足してるとこなんかよぉ ふはっ! 気になんかしちゃ駄目だっつの」


にやけ顔が治らない


、、うん、まぁ確かにしょうがない

えぇ、しょうがないです かね?変な事を口走ってしまったのも事実ですし私にもほんの少しだけ落ち度があります

ですから多少軽率な発言だったとは思いますが寄って集って大笑いされるのは・・・


「あーあーあーあーごめんて、俺も皆も悪気は無ぇんだ  確かに若い娘相手に気が利かなかったかもしれねぇよな!」


「ぁ、声に出てましたか、失礼しました」


「いや、でもコウさんよ?今のはどっちかって言うと『美味しい』と思うけど」

「うっせぃ、野蛮人ばかりなのは事実だしハルちゃん困ってんだろがぃ」


「、、ですね、皆さんは揃って反省しないといけませんね」


「え、ぉ、おう そうか、そうなっちゃうのか  そうなっちゃうんだぞ~お前ら~分かったら反省しろ~?」




((( そうなっちゃうのか!? )))




鶴の一声


いや、今回に限っては



虎の威を借る狐



「さっきのはですね、私が見たいだとかそういう癖(へき)なのでは無くですね? 違いますよ?違くてですね?びび、ビーって言いましたか?名前を聞きまちがえたのんすよ!?」



なんて よく言ったものである



「、、うん、ハルちゃんの噛み芸とかはもう良くてさ」


「なっ、こんなのは技能じゃないです」


「いやそういう意味合いでとっちゃうか~」


「とにかくですね?もうすぐパ  あ  ん  、、そう!ぱーんとした所に到着しますしさっきの件も詳しく伝えないとですし」


言葉通り

頭がパーンとなっていそうな事を口に出したものだからまた始まったかと周囲は賑わうのだが


そうはさせまいと

「ビーを『ドビー』と聞き違えたから萎縮(いしゅく)してしまったってだけですのでん!」  

ドヤ顔で畳み込む


(((笑ってはいけない 笑っては いけない)))


周囲が笑いを堪えつつも「そっかそっか」と軽い応答が聞こえる中

「聞いた事あるぞ? いや、だが大分前の話だった様な、、なんだ?そのドビーってのがそっち側のキーマンって事か?」

痩せ型の男が前に出る


「、、少し気になったのでお聞きしておきたいのですが、先程から口にする『ソッチガワ』とはもしかして私も含めてそう呼んでいますか? だとしたら皆さんの思考に弊害出て来ますよ?」


この台詞には

「ほう、ハルちゃんはまた別って事かい」

コウが真顔に戻る


「そうですね、少なくとも私は貴方達が敵対しているであろう団体とは別です、王都側でもなければディーン王国、ましてやドビー博士なんかと同じ括りにされるのは少々腹立たしささえも覚えます」

声量的には感情を表している様には思えないほど淡々と言葉を並べるのだが


彼女の表情は苦痛を浮かべている


「  言える範囲で良いから話してくれっかな? もうコイツ等も茶化さないからよ」


「助かります、信じてもらえて何よりですし、先程「なんで私はこんな人達に賭けてしまったのだろう」と思ってしまった事は謝罪します」


「ソコは声に出て無かったじゃん!なんで言った!? ってかそんな事思ってたの?」


!!?


良くも悪くも驚いた影響で表情が解けたので


「あ、悪ぃ、けどコレは茶化してるって訳じゃなくてツッコミっつぅのよ、愛情表現だ」

素早く謝罪と訂正 そして

「きったねぇ、さっき俺「どっちかって言うと『美味しい』と思うけど」って」

話がまた遠回りしそうな奴には

「ソォイ!」

と断罪


・・・


「大丈夫、ちゃんと聞く! ツッコミも自粛っすからお話どうぞ?」


リーダーとしては理不尽過ぎる動きかも知れない なんて


本人も思っている事だ



(半分くらいはこの娘がボケてるせいだしなぁ)






そんな






長い長い小ボケが終わり


一向は遂に青年の居る部屋へと辿り着いた



そして



「此処は自然豊か?に見えていてもソコに繋げただけのカモフラージュ、ただの深い地下道です」

先程までの長さが嘘かの様

「コレに乗って暫く行けば森の奥地にまで進めます、目印に古いタイプのソーラーk、、って言っても分からないですよね、コレとは違う形状の機械があるので周囲を捜索してみて下さい 生きて行くには十分拠点にはなる小屋があります」

短い説明を聞き


大きく長い箱一杯に乗り込んだ一行は


「では、ご武運を」


微笑みながら手を振る






ハルと別れた

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