325 目的
本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい
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「カカカカ、流石に寝たのぉ」
「けっ、駄々はこねると思ったが 完全に不貞寝(ふてね)じゃね~か」
神と天使がグラスを片手に
ツインテールを解いた少女を眺めている
その表情はつい先程まで闘牛の様に鳴いていたとは思えない程に気の抜けた、可愛らs「間抜けな顔しやがって」
・・・
まぁ、今回は随分と物分かりが良い方でもあった
明日が早いと分かっているから? 違う
自分だけでは救いに行けないから? いや、コレも違う
彼女はもう理解しているのだ
口の悪いロリと大酒飲みの鬼を
此処の頭脳であり司令塔である二人が最善策を選んでくれるに違いないと
苦渋の中ではあるものの、信頼しているからこその間抜けな寝顔だ
辺りが寝静まる少し前の話
巫女は此処に居る何人もの話を懸命に擦り合わせた
独り言では無く、しっかりと
まずは瘴気の件
「毒龍が駄目なら~、あ、じゃあ『殺生石』はどうかな?」
シャーマンが提案した
「なんか物騒な名前!」
「聞いた事ねぇな、石 で良いのか?それともドラゴンオーブ的な物か?」
「う~ん見た事無いし成分とかは詳しく分からないけど毒素を出すとかって聞いた事があるんだよね~、素材になりそうじゃない?」
「確かに用途としては打って付けだな」
「最悪ドワーフ側で加工する用の材料になりそうですし良いかもですね」
「、、ありだな んで?それは何処にあんだ」
「ソレを保持してる妖怪さんが火の国に居るって噂だよ~」
そのキーワードに視線が集まった
「あ~? あ~ いる かもしれん」
赤鬼は何処か気まずそうに
何とも言えない顔で微笑んだ
次はもう一人の転生者である青年の話だ
巫女は危惧(きぐ)しながらも直接メンバーが向かう事を考案しなかった
これは監視されているから罠である、とかそういう事では無い
単純に『誰を向かわせるのが正解なのか』と言う考えの元だ
ジンが森へと入ったあの日
「覚えてるよ、カラス大量に見たから不安になったんだもん 思えばあそこから見られてた訳か」
「じゃあその日の早朝、俺らも既に監視下にある可能性がありますね、、」
エルフの双子も出発日を思い返す
「ちっ、手詰まりか、、いや、隠密連中はどうなんだ?」
と少女?はその隊の長を見る
が
「あ~申し訳ない、話聞いた限り今は協力出来ないわ」
そのあっさりとした返答は周囲をざわつかせた
「なんだ? 急務か何かあんのか?」
「ん~そうだね~、ちょっとそっち手伝えそうにないわ いや、変な意味じゃなくね?アンタらにとっても動き良い事にはなるんだけどまだ確実じゃないから確かめて来てからだね だからこっちサイドは今回居ないと思っといて」
そう言い終えるとライア隊は準備を終え
にゃんこら含めて全員が闇夜へと消えた
そして
もう一人
「すみません、私も少し自分の中で消化したいので もし頭数に入っているのなら外して下さい、、どうするのが本来正しいのかは分かっています、分かっている つもり なのですが」
その言葉に偽りは無い
期待外れの台詞
だが、これに癇癪(かんしゃく)を起こす者は存在しない
「、、そうか」
「今まで同様ご依頼関係のサポートはしますし勿論温泉開発も進めていきます ですが」
「まぁしゃ~ね~わな、平気だと思うが関係者には変わりない 動く時は十二分に気を付けてくれ」
行商人は苦しそうな表情で
苦手な巫女相手に頭を下げる
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