320 細言

本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい



3/5 22:30


途中途中間抜けな場面があった

だからこそ本筋に戻るのには良い空気感だ


それでもやっぱり一目置いた、流石だと思ったよ

シフも本来ならこっち側、、とまでいかなくても普通の部類、その筈なんだ


戦闘面だけの話では無く


その為の手段を

覚悟を

決断を


刺さるくらい精一杯動いて来たんだろうなぁ


素直にそう思えるくらい全てにおいて秀でている

そんなもん自然と納得がいく

きっと

彼女の為になら


字のまま




『何でもする』のだろう




自分が辛くても優先先(ゆうせんさき)をしっかりとした方向に


シリアスな展開になろうがしっかり場を崩したり整えたり

綺麗な顔に似合わない、のに身を削ってボケたりなんかして


ドワーフの件だってそうだ、多分この先だって  汚い事もやってのけるんだろう?



シエルを



主を守る為に





そう  ならない様に、、、





「う、うん˝ あ˝ーうん、みんなぁ!とにかく今後も安全第一なっ!?  危なくなったら、、!あ、危なくなる前くらいには? か  逃げてくれよな?」


従者が話始める前に少し裏返った声が響いた


多分此処に居るほとんどが既に理解していたのでかなりクサかったとは思う


「ぶっふぅ!」とか「ふふふ」とか それこそ「プギャーm9(^Д^)」  までは居なかったけど

何人かに笑われた様な気もする


けど

そんなんどうだって良い


どうだって良いよ



言っとかないと



こんな本気な奴らには何も勝てないかもだけど、言いたい事はもう、、言っとかないと



だって




コンテニューなんか効かないし






都合の良い世界じゃないんだから






「命大事に!命大事にだぞっ!?分かったな?  絶対、絶対だ 絶対大事に、、だかんなっ!!」

どこぞの族長みたいになってしまった


従者の様に色々逞(たくま)しく器用にいけないから何回も同じ事言っちゃうっつぅの


「はっ、うっせぇっつぅの  あほが、、っつか長ぇんだよ早く進めろバカ野郎が」

眉を下げ歯を食いしばる少女?が何処か恥ずかしそうに罵声を飛ばす






従者が続きを語りだしたのはまたも周りがキャッキャし終わった30分程経ってからだ

マッチョなエルフが「いい加減進めませんか?  その~、、姫様とおチビちゃんの意識が半分無いです」と忠告を終えた後の事





扱う者


リスク


の説明が終わり、そもそもの話だ


『魔力を生み出せる者』


これには幾つか種類があるようで


まず一つ目



混血種である事



ざっくり言うならば狼男の様なワーウルフやらがそうなんだとか

「獣人族って事? じゃあくノ一連中も?」と聞いたらそれとは別で獣に近い種族の方がそう呼ばれているらしい


コレに当たるのが



ラフィとロゼ



「こんなん、折角の転生者関係ねぇ~じゃん!」

とか言ったら滑りそうだったので空気の入れ替えなんて出来ず、もはや熟睡している二人を見た


その付近で


「まぁ、姫様  純血じゃないもんね」

双子の内どちらかが溢した


「なっ、そんなの! 今更」

「違うって!そういう意味じゃなくて  勿論、そんなのもう関係無いと思ってる 今は魔法についてでしょ?」



・・・



「こ、こんなん、折角の転生者関係ねぇ~じゃん!?」

今さっき考えていた事もあり咄嗟に言葉が漏れた


「え」とか「どういうこと?」とかって少し冷ややかな声と一緒に軽い憫笑(びんしょう)も聞こえたのだが別にどうって事無い、こんなの覚悟の上だ


「混血種って要するにハーフとかクオーターみたいな事だよね? 良いよな~ハーフ、羨ましいよ 俺も目鼻立ちとかさ~」

滑り倒す様な、何の意味も無いと会話


一応は頑張って空気を整えようとしていたのに

「なんだ?私も混血側だと思ってんだが違うのか?」

巫女が割り込んで来た


「えええ今!? 俺今喋ってたのに? いや、違くてもうちょい、俺が身を削る前に来れたでしょ」


「ハーフエルフは納得だ、っつかド貧乳に関しちゃそりゃそうだろう どこの吸血鬼がこの時間に寝るんだよ そんなの自ら陽に当たりたがる時点でお察しだろが、、良いから続けろ」




コレデスヨ




完全シカトですよ




見切り発車だったし狙って良い所を見せようとした訳では無い

ただ少しの恥で庇えたらとか話が流れたら良いな~程度、、だったのだが行き場を無くした



亭主は「せめて誰か見て!」とばかりに


変顔で洗い物を続ける

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