289 神様
本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい
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「ふ~ん、神まで模してんのか たまげたねぇ」
天狗が食後の酒に手を伸ばす
「神? あ、そうだよ結局なんなの?神って つうかなんだっけ、グングニルも神殺しの~とかジルバさん言ってなかった?」
亭主が続けて次のおかわり分をテーブル端にまとめ置く
「むぐむぅ、くぁ、、神殺しぃ!? カッコイイ!強そう、凄そう」
「あぁ、うん実際凄かったじゃん? 俺体バッキバキよ、、まぁ良いからロゼは全部食べてからにしなさい?下げちゃうよ?」
「うあっダメダメ食べてからにするからぁ、あ、、ちょっと、ちょっとだけ待ってて?はっ、はば、憚(はばか)りにぃ 憚ってくるから!」
「えっ?はば? 憚(はばか)りって何?」
「お、おおお おお お花畑、、なのよ」
幼女は少しだけ頬を染め、座敷を下りると何度か後ろを振り返りながら急ぎ足で向かう
・・・
「いや、トイレって言えよ、、ってかさぁ仕組みみたいな宗教的なもんだけじゃなく、なんって言えば良いかなぁ、こっちの世界の?コレは神だ~みたいのってあんの?」
「んあぁ? あっしの事かの」
「え~いや、なんかなぁ、なんか違う気がするんだよなぁ」
馬鹿みたいな質問になってしまったのだが正直ピンと来ない
偏見かもしれないのだが神様ってのは想像上の、何でも出来ちゃいます的なモノだと思っている
確か元の世界でも人種でその存在やら意味合いは違った筈だ
それこそもう『人』によって、考え方次第で全然別なんだと思う
祈る対象であって
やれ願いを叶えたり恩恵(おんけい)を与えたりだとか?人によっては胸の中に~とかもあるよな 胡散臭さが出て来るけど、、
、、ん、待てよ?
いるよな?
畏怖(いふ)されるような、賞罰(しょうばつ)を与えたりする神も
閻魔(えんま)様とか
どうなんだろうか、アレは神とは違うのか? でも、、貧乏神とかそういうのもあるからマイナス面の神ってのもいるんだよな
要するに人知を越えている存在って感じか?
いやいやいや、でも僧侶やらお坊さんが修行の末に悟りを開いて~とかも含まれるんだっけ?そういう事で良いのか?
信仰心(しんこうしん)が無いせいなのか、頭がパンクしそうである
訳が分からなくなって来たそんな所で気を利かせたチャラ男が口を開く
「んとさぁ、エルフ特有って訳じゃねぇとは思うけど、森にも神がいるってのは子供の時から聞くよな~ やっぱアレなんじゃね、生物ってよりはもっと意識的な?」
「お~お~なんじゃ? あっしの存在が否定された感じがするのぉ」
「いやいや、カセンちゃんがどうのって言うかよ?聞いてた話とかと整合(せいごう)するとなんかもっとこう、、木~生えろ~みたいなのとかそれこそ天変地異(てんぺんちい)起こします! みたいな存在の気がすんだよねぇ」
「じゃがそんくらいなら魔法で出来る者もおるじゃろ、あのハゲの魔法も雷を落とした感じじゃったぞ?」
「あのハゲ?」
「ああああ待って待ってストップストップ! えっと、この前王都でですね、、、」
慌ててバルが説明役に回る
(あ~うん、そうだよね、エルフ達には王都の件しっかり説明してないもんね ごめんね、うちのカセンちゃんちょっと端折(はしょ)る癖あんだわ)
心の中でツッコみを入れつつ席に座り直すとシャーマンがこちらを見て微笑んでいるのに気づいた
「あ、えっとチエさんの目線からだとどんな感じっすか?」
「ん~神様~ねぇ~そうだなぁ~私にとってはユドラ様が神様だったしなぁ、やっぱり恩恵とか力?をくれる人のイメージかな~」
「ユドラ様?」
「そうユドラ様、美人さんでね~ あ!でも此処って結構美人さん多いからなぁ~、、ラフィも含めて ふふふふ」
親バカですやん
「神様ですか~」
「お魚とかいっぱいドンって出すとか」
「ずっと暖かい所をそのままにしてくれたりっ」
あぁ出たよ本物、、と言うか猫の本能ってやつだからしょうがないのか?
「はっ、神なんてもんが居るんだとしたらそんな万能な存在じゃねえだろぉ、、、、でも飯出んのは良いな、って事は じゃあてめぇも神なのか?」
まとめてくれると思ったら
バカですやん
とりあえず
言い出しっぺの烏天狗からまともな答えとして聞けたのは
なにやら
八岐大蛇ってのが実在するらしい
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