立ち上がることを拒みたい。
立ち上がらないといけない。溺れてはいけない。
脳裏ではしかりと分かっていても、それでも心は抗議をあげる。
いやだ、疲れたから。疲れたから放っておいて欲しい。悲しみに溺れてしまいたい。
涙は心の汗だとよく言う。
だから、涙を流すということはきっと悪いことでもなんでもなくて、
だけど、だけれど、泣き止んだのなら立ち上がらないといけないのなら、涙なんて流したくないな、と思う。
目が覚めたら朝になってしまうのなら、もうこのまま眠りたくない。
眠るために消す灯りを付けたままでいたい。
いつか、いつかは朝に怯えずに済む日が来るのかな、と吹き荒れる風音にじっと耳を傾ける。
そうだといいな。
いつかは、朝に怯えず、眠りたい。
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