元カレ、元カノ

ハル

第1話 地上最低、最悪のクリスマスイブ

12月24日。


クリスマスイブ。




「お前、ここで何してんねん」



私の彼氏


藍村 昴(あいむら すばる)。14歳。中2。



そして、私は


北沢 繭(きたざわ まゆ)。14歳。中2。




私達は幼なじみで、お互い意識して惹かれ合い付き合う事になった。


中1年後半から付き合って約1年を迎えようとしていた。


クリスマスイブの日。


一緒に過ごすとか話してなくてサプライズで来てしまった。


すると、隣には女の子の姿。




「用あって近く迄来てん。そのついで寄ってんけど……」


「そうなんや。ほなあがったらええやん」

「あがれるわけないやん!……隣の人、誰なん?」

「誰って女友達やで」

「嘘や!昴、前も別の女友達連れとったやん!」


「何か誤解してへんか?女友達言うたら女友達や!やましい事してへん!」




「………………」




走り去り始める。



「あっ、おいっ!繭っ!待てやっ!」



グイッと引き止められる。




「離してや!…クリスマスイブやのに…彼女やなくて何で女友達なん?おかしいやろ…意味分からへん…!」




私は掴まれた腕を振り解き走り去った。




「…ごめん…今の彼女やったんやろ?」


「ああ…せなねんけど…アイツ来るとは思わへんかったから…こっちこそ嫌な思いさせてすまんかったな」


「ううん」

「あがりー」

「…うん…」


「せやけどクリスマスイブって何か特別なん?」


「クリスマスイブとかクリスマスはプレゼント用意してカップル…いわゆる恋人同士で過ごしたりするみたいやで」


「そうやったんか?それやったら言うてくれたら一緒に過ごしたんやけどな」


「昴君、そういうのは男の子から言うてもろた方が彼女もええんちゃうかな?勿論、女の子からもええねんけど…」


「ええっ!俺から言うん?」

「うん……出来れば……」

「そうやったんや……アイツ…一緒に過ごしたかったんかな?」

「そうやったんちゃう?」




突然訪問の罰?


だけど後悔していた。


正直、凄い心残りのまま私達はそのまま別れた。



だって……



私はその後、すぐに引っ越したのだから ―――






そして渡しそびれたクリスマスプレゼントだけをアイツの家の玄関先にかけていた。


アイツが凄く欲しがっていた品物を ―――





~ 藍村 昴 side ~



年明けて学校が始まり


アイツ・繭含む家族が引っ越した事を知った


アイツから貰ったプレゼントのお礼も


プレゼントを返す事なく別れたのは


正直心残りだった




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