鉄製ドアノブ

にぶ色は輝く

朝 昼 夜 の合図

入り口も出口も そこにある

靴を脱ぐ 靴を履く

日常に近く遠い

世界の一枚に 嘆く日々


銀色は暗くなる

目覚め 眠り の合図

風景は遠く 目には見えない

服を切る 服を

未来を見ては目をつむる

非現実に夢を見る


そう、ここは地の底

冷たい地面に伏せる人々に交じる

微笑みに強さを

笑顔に弱さを

欲しい 欲しい 欲しい

すべての快楽を


覚えておいて

ぼくのことを この先で

かがやく ぼくを

なめらかな血で綺麗になっても

光りの下を舐めとって


銀色に未来をみて

鈍い色に過去をみて

日々に安らぎを求め

普通に生きたい いきていたい

なのに てのひらは燃えるほど熱く

目の前には一枚のドア

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