交差点で僕とぶつかってパンチラした美少女が教室で「パンツ覗き魔!」って叫んだら、なんやかんやあってその子と毎朝一緒に登校することになったラブコメ
最終章
ようこそラブコメ学園へ!
第1話 まさか、私が、ラブコメっちゃうなんて!
カーテンから差し込む
やけによく眠れた気がする。いつもならば、もっと
今日から僕も高校生だし、大人になったということだろうか。
僕は、ぐっと背伸びをする。
買ったばかりのカーテンから日差しの
いい朝だな。
そこで、ふと、僕は異変に気付く。いつものベッドではないのだ。そういえば、高校に通うために、引っ越したのだった。昨日は、引っ越し作業の疲れで、くたくたで、おそらくそのおかげで眠りが深かったのだろう。
うーん。
それよりも、もっと大事なことを忘れている気がする。
まぁ、あれを投げたのは、僕しかいないわけだけど、問題なのは投げた理由だ。普通に考えれば、目覚まし時計が鳴ったけどうるさくて、無意識に取って
あれ?
そんな時間なのか?
だとしたら、お
あ。
それだ。
お父さんは仕事の関係で、引っ越して来られないんだった。だから、今日から僕は一人暮らし。つまり、僕を起こしてくれる人は存在しない。
僕は、急いでスマホを探して時間を確認した。
「やばいじゃん!」
カーテンの匂いなんて
既に
僕は、急いで
「いってきまーす!」
いや、しみじみしている場合じゃないやい!
僕は、リンゴを急いでかじって食べて
家は、学校から徒歩で30分。まだ自転車は買ってないから、急いで走って15分といったところだろうか?
ぎりぎりだな。
今日は、高校生活の始まりの日。だけれども、入学式ではない。実のところ、ここ、
いろいろなイレギュラーのせいもあって、今日が登校初日。ある意味、転校生のような立ち位置なわけで、かなり気まずい。さらに遅刻なんてしたら、
なんとしても、間に合わせなくては!
僕は、リュックを
けれども、それは
というか、あれだ。いわゆる交通マナーだ。小学生でも知っているごくごく当たり前の注意事を、僕は守らなかった。
交差点で、跳び出してはいけない。
気づいたときには、もう遅かった。突然、視界の
「きゃ!」
悲鳴が聞こえて、ぶつかって、倒れて、僕は、思わず
スカイブルー
それは、雲一つない晴天の空の色で、どこまでもどこまでも広がっていきそうな夢のある青色であるが、どうして反転した僕の視界に、空があるのかというと。
「きゃっ!」
僕の目の前で倒れていた女子は、短い悲鳴をあげて、見せつけるようにこちらに広げていた
突然のことに、当惑していた僕は反応が遅れてしまった。いや、決して、スカイブルーに
いや、とにかく謝らないと!
「ごめん! 急いでて! 怪我はない?」
見れば、同じ稀久保学園の生徒である。チェックのスカートに白いシャツ。それだけならば、普通だが、やたらと装飾品が多く、どこぞのアイドルか何かなのでは? と思わせるくらいに派手な制服だ。いったい誰の趣味なのだろう。校長先生かな?
その派手な制服が
ダークブラウンの髪がさらりと伸びており、はっきりとした目鼻立ちを強調している。白い肌と、藍色の瞳が、きれいに調和していて、唇の朱色がいいアクセントになっていた。
あまりの美しさに、僕は、それこそ見惚れてしまったわけだけれども、一方で、彼女の方は、おかしな挙動をとっていた。
スカートの裾を抑えて、恥ずかしがっているのかと思った。もしかすると、怒っているかもしれない。いや、僕の不注意に怒るのは自然なことだ。
しかし、彼女の反応は、少し違った。
怒っているには、怒っているような気配がした。ただ、それ以上に、恐怖しているというか、
青ざめていたのだ。
「だ、大丈夫?」
僕が、再度、彼女に問いかけると、彼女は、目尻に涙を浮かべて、キッと僕を
「なんてことを、してくれたの!」
「ご、ごめんってば。遅刻しそうだから、急いでて」
「最悪だわ!」
彼女は、頭を抱えた。まるで、世界が終わったかのように、絶望に
「まさか、私が、ラブコメっちゃうなんて!」
……どゆこと?
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