第6話 王様に復讐



 最期にカチュアは、悲劇の首謀者である前王を追い詰めた。


「ひぃぃぃ、この国をやる。だから助けてくれっ!!」


 無様に命乞いをする王を、王座に縫い付けた。


 そして、無理やり肥え太らせ、豚のようにして動けなくした。


 その後は、王宮で出される美味しいディナーのように、王様の丸焼きを作った。


 人間とは思えなくなった肉の塊に、王様の魂をとじこめたまま、化け物に食べさせる。


 そして、肉が死ぬ寸前に、癒して復活させる。


 カチュアは、焼き方や、調理方法を変えて何度も何度も繰り返した。


 時には食べさせずにゴミのように捨てる事もあった。


 そんな事を何度も繰り返した。


 やがて、残酷な自分の末路に耐え切れなくなった王の精神が擦り切れて、壊れた。


 けれどカチュアは、その復讐で満足できなかったのか、楽しげに笑いながら「もっと他にやってみるわ」と言った。


 彼女がそれから何をしたのかは知らないが、一か月後くらいにそれなりに満足して消えていったらしい。


 悪魔が魂を回収したと言っていた。


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