第5話 その他大勢に復讐
そしてカチュアは、「ここから出してくれ!」「頼むせて帰らせてくれ!」と叫ぶ兵士達を、一人ずつ殺していった。
モンスターで襲わせて、巨大な牙で引き裂きかみ砕いたり、大きな角で穴をあけたりしていった。
大鎌を持った死神で切り裂いたり、強大な力で骨と皮を一緒に砕いたりもする。
高笑いしながら復讐を実行するその様は、まさに人の上に立つ者だった。
堂々たるその姿には、魔を統べる王の貫禄が備わっているようにみえる。魔王になる素質があるのかもしれない。
そこまでやったカチュアは、次に偽物の人間を放った。
死んだ人間やまだ生きている人間を複製して、正者の中にまざりこませた。
そして、疑心暗鬼に陥らせたのだ。
味方だった人間に殺されていく者達は、とても愉快な表情を浮かべて死んだ。
「なぜだっ! 俺とお前は友人だったはず!」
「おのれっ、裏切ったのか! やはりいつかはそうなると思っていたのだ!」
悲しみと、憤りと、憎悪、恐怖、理解できないという感情。
醜い人間の本性がよくにじみ出ている。
様々な反応が楽しめて良かった。
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