第3話 別ゲームの悪役令嬢



 特に目的もなく、世界を飛び回っていた私は退屈を持て余していた。

 そんな私は、何かを感じ取った。


 誰かの怨念だ。


 契約によって悪魔と化した私は、誰かの負の感情を感じ取れる。


 興味が惹かれたので、その怨念を辿ってみる事にした。


 行きついたのは大きな学校だった。


 学校の屋上に、数人の影。


 視線を向けると、一人の金髪の少女が、這いつくばっていた。


 金髪の少女の目の前には、大人しそうな赤髪の少女と、正義感の強そうな少年が立っている。


 彼らは。


「どうして私がこんな目にあわなくちゃいけないのよ!」

「残念です。――さんとは、仲良くできると思っていたのに」

「地面に這いつくばって、自分の行いをじっくり反省してるんだな」


 という断罪定番のやり取りをしていた。


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