第7話 このナイフまじナイス

街を歩いていると、いろいろな声が聞こえる


「レッドバグ強すぎー」


即死レッドバグだって⁉︎


「それな!でもあいつの糸高く売れるんだよなー」


なんだ、バグか……


「その糸に毎回やられてるんだけどねー」


それにしても、

この前ゲットしたこの武器

毒蜥蜴の短剣リザードクロウ』が結構強い

正直両手分欲しい


毒蜥蜴の短剣リザードクロウ:攻撃した対象を毒状態または麻痺状態にする

また、クリティカル発生時、武器の耐久を回復(小)

(入手条件:橋守のリザードを初対戦かつクリティカルで撃破)


確実に状態異常付与って神武器すぎるだろ、しかも武器耐久の回復効果まで、

これは勝ちゲーだな。


さて、左手用の武器を買っておくか。


ちなみにこのゲーム、基本的には適正で使える武器がある程度決まっているのだが、この暗殺者は少し面白い仕組みをしている。


まず前提として、このゲームでは武器の重さで移動速度が落ちるのだが、

STRが高いと、その減少を抑えられるのだ。


そして、暗殺者は武器を装備した時一定の速度を保てれば重い武器を持つこともできる。つまりAGIとSTRを積めばバトルアックスだって持ててしまうのだ。


とはいえせっかくいい短剣を手に入れたんだ、ある程度は二刀流の短剣使いで行くつもりだ。


ということで武器屋に来たのだが、


「どれもいまいちだなぁ」


さっきのアレが強すぎたのもあるが、どれも極端に目劣りする


「おう、作り置きで気にいる武器がねぇなら素材さえ持ってくれば新しく作ってやるぜ?」


「お、マジで?」


それはいいことを聞いた。

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