廃人ゲーマー、最速で最強を目指す
烏瓜蜜柑
第1話 アイディアル ワールド オンライン
通称リア充
名前の由来は設定が無駄なところでリアルを突き詰めすぎているのと、
バグが充実しすぎているからだ。
このゲームの説明をすると
新規プレイヤーの8割が2つめの街に到達することなく辞める。
ボスがあり得ないほどの強さで、初見殺しが盛り沢山すぎる。
さっきも言ったがバグが多すぎる、ゴブリンの群れが出てきたら確実に一体はダメージ受けないし、通り抜ける壁、ジャンプしたら空中停止するエリアなどなど、逆にすごいとすら言えるレベルでバグが詰め込まれている。
レベル等のステータス設定が無いため、完全にプレイスキル頼みになっている。
この時点でかなりやばいが、何よりも次の2つだ。
現実的な冒険がこのゲームの醍醐味と(製作者に)言われており、
肉体の設定(顔や体格)が現実のものを引き継ぐのだが、
ヒロインに好かれなくてはストーリーが進まないのに、そのヒロインが面食いのせいでイケメンじゃないと好かれるのにかなり苦労する。
具体的にいうと何十回もピンチに陥らせてから救うという方法をとるのだが、
何しろヒロインはお姫様で、傷一つでもつけると即ゲームオーバー。
しかもこのゲーム、これが最後のクソゲーポイントなのだが、一度死ぬと
データ全消えして最初から始めなくてはならないという縛り付き。
クソゲーの中のクソゲー、トップオブトップだった。
とはいえ途中で止めるのも、俺の「始めたゲームはクリアするまでやめない」
精神に反するため、なんとかクリアしたが、ゴールデンウィークから初めてもう夏休み直前まで来てしまった。
そして……
「神ゲーの中の神ゲーか……」
新しく買ったゲームのパッケージを見て、影浦 雄二は呟いていた。
「ここ最近は連続でクソゲーだったからなー」
雄二は行きつけのゲームショップでランダムに手に取ったゲームをプレイすると決めているので、時には4連続クソゲーとかもあり得たわけだ。
そして今見ているのは、
去年発売された莫大な人気を誇るそのゲームは、
文明レベルが中世並みのファンタジーな世界観で
自由に生きていく事ができるゲームだ。
「ま、やってみますか」
そう言って俺は、何作ぶりかの神ゲーを始めるのであった。
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