異世界暮らしの暴走族

ケニー

第1話 暴走の果てにブラチラ女神

俺の名前は吉田雷斗。


関西一の暴走族の総長をしてる。


 ある土曜の夜、俺は集会で43号線を大阪方面に向かって走っていた。俺は愛車のGS400に乗り、ケツには友達の秀太を乗していた。バイクの騒音が鳴り響き、赤い赤色灯が回転しサイレンを鳴らしながらパトカーが最後尾からつけていた。


 「お前ら! ええ加減晒せよ! 全員検挙じゃ! 」


そう言いながらついてくるものの何もしてこない。俺たちは、それを良いことに好き勝手走った。蛇行運転、タコ踊、鉄パイプを地面に擦り付け火花を散らす。


 警察を振り切り、目的地に着き数時間仲間たちとはしゃぎ朝日が見え始めた頃、俺たちは来た道を来た時のように帰って行く。


 秀太を送るため秀太の家に向かっていると警察に見つかり、また追いかけられる。アクセル全開で逃げると、秀太は後ろで大はしゃぎでタコ踊をしている。俺もテンションが上がりバイクを右へ左へ蛇行させる。

前の信号が赤になった。鮮明に覚えている記憶はここまで。

 

 ここからは今現在俺の目の前で起きている話。

 俺は赤信号を突破しようとし交差点に差し掛かったところで横からきた車と衝突したらしい。らしいとは今俺は仰向けになり空を見上げて、胸から上しか見えないイイ感じの胸の美少女と言うか片方の胸元から黒のエッチいブラが見えている美少女がそう言っている。コイツは人なのか、天使なのか神様なのかは知らんが、これだけは言える。


 超俺のタイプ!!


 空に見える美少女は話を続ける。


 「そう言うことで貴方は事故に遭い、今ここにいます。雷斗さんなぜここにいるかわかりますか? 」


俺には心当たりが無かった。超興味のない顔をしながら俺は言う。


 「知らんがな」


すると美少女は


 「ちょっ! 貴方! 神である私になんて口を! 」


あ、コイツ神さんなんや頼りなさそう。それより気になる。


 ブラチラが!!!


 「神さんなんは分かったけど、片方ブラ見えてるし早よ俺がここにおる理由教えてぇな」

 「ふぇ!? 」


神は胸元を見て、ブラチラに気づき顔がますます赤面になり、胸元と口元に手を当ててそっぽを向き恥ずかしがる。

 

 か、可愛い……。


別の意味で記憶をなくしそうだった。だが、恥ずかしがりながらも神は説明を続ける。


 「ゴホン……。話に戻ります。貴方は今まで大変多くの人々に迷惑や犯罪を犯してきました。夜中の騒音、カツアゲ、傷害、言い出すときりがないぐらい。そこで貴方にチャンスを与えます。この世界で魔界と和平を結ぶか、魔界の王パーバードデーモンを倒すのです。そうすれば貴方を元の世界に返しましょう。さぁ、雷斗さん! この世界を救ってください!救うと共に今までの行いを償い、貴方自身成長出来るよう頑張って下さい!  ここから西に小さな町マルケンがあります。まずはそこに行ってください。健闘を祈ります 」


 と言い神は消えた。俺の頭はハテナしか浮かばない。何が起こりどうなっているのかわからない。空しか見ていなかったので、周りを確認しようと思い体を起こすとあたり一面の草原。


 「え、ここどこやねん…… 」


その一言しか出なかった。


 取り敢えず俺にできることはさっき神が言っていた街に行くこと。街がどっちかわからないが、俺は歩き出した。

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