第3章:王都へ行こう!

ダンジョンを作ろう!

次の日になりました。

現在、私達は森小屋にいます!


「う~む………随分と派手に戦ったようだな?」


薄暗い魔境の森ではあったが、森小屋の周辺は木々が倒され太陽の陽射しが指している。すでに森小屋の周囲は広場になるくらい広がっていた。


「これなら直ぐにでも開拓が出来そうだね!」

「それで、ダンジョン・コアはどうすれば良いの?」


シオンはシルフィーに尋ねた。シオン達は、父親のカインとレイン、お母様(ママ)、ギルドマスターと一緒に来ていた。ってか、ママが来るなんてびっくりだよ!?


『マスター!ダンジョン・コアを森小屋の前に置いて下さい」


シオンはダンジョン・コアを地面に置いた。すると、地面がボコボコッと盛り上がって長方形の石のブロックが現れた。高さは10メートルはある大きな石のブロックだった。少しして石のブロックの中央が割れて、地下へ続く入口が現れた。通路も5メートルほどの幅があり広かった。


「ふぉぉぉへぇぇぇぇ!!!!!」


シオンは余りの出来事に絶叫した!


「これは………凄いな!」

「凄い物を見た!」

「良いものが見れたわ♪」


凄い物を見た一同は、しばらくの間呆けていたがシルフィーの声で我に返る。


『皆さん、行きますよー!』


ダンジョンの入口へと入っていったシルフィーを追いかけてシオン達も新しいダンジョンへ入っていった。


入っていった。

入っていったよ!

入っていったのよ!?

入っていっちゃったのよ!!!?


入口を潜ると、直ぐに地下に降りる階段があり薄暗い中、降りて行くと直ぐに大きな部屋があった。そこの中央に台座があり、ダンジョン・コアが置いてあった。


「えっ?ここで終わり!?」

「ダンジョンか?」

「一直線だったね」

「短いのねぇ~」


各自の感想にシルフィーは泣きそうな声で反論した。


『たった今、形成したダンジョンなのでこれが普通です!これから何年、何百年かけて少しずつ大きくしていくのです!』


「えっ、何百年も掛かるの?」


『自然発生したダンジョンならですよ。マスターの魔力があれば直ぐにでも大きくする事が可能です!』


うん、それなら安心だね!


「しかし、これから何日間か留守にするのに、このまま放置では心配だな?」

「そうねー、いたずらっ子なゴブリンや冒険者が取ってしまうか心配ね~」


取り敢えずの代替案をパパが出した。


「シルフィー、取り敢えず入口をしばらく閉じて置くことは出来ないのかい?」


『それは出来ません。ダンジョンは誰か入ってくれるのを待っているので、封印でもされない限りは閉じれません。ただし、人の手で扉を付けたりする事は可能です』


「でも、魔物もいる中でちょっとヤバいよねー?」

「そうだな。扉を壊されてダンジョン・コアが破壊されたら大変だ!」


『であれば、マスターの魔力をダンジョン内へ充満させて下さい。すぐにでも【拡張工事】に入ります!』


拡張工事!?


「ねぇ、シルフィー?もしかして新しいダンジョンを好きなようにリフォーム出来るの?」


『出来ますよ?』


「それは本当か!?」

パパとギルマスが食い付いた。


『はい!本当です!』


パパとママが少し考えて質問した。

「例えばなんだが、食糧になる魔物ばかりのダンジョンや、鉱石の取れるダンジョンを作る事は可能なのか?」


『可能です!ただし、リフォームに伴う必要魔力が変わります。簡単な所で、普通のダンジョンがあったとして、そこで魔物が産まれて倒されたりすると魔力に還元され蓄積されます。その蓄積された魔力を使って新しいダンジョンを形成していくのです。でも、今回はマスターという素晴らしい魔力保持者がいますのですぐにでも、ある程度のダンジョンは形成出来ます。後は、階層ごとに違う形態のダンジョンを設定していくだけですね』


プスプスッ…………


長い話にシオンの頭から煙が上がった。


「シオン大丈夫かい?でも、だいたいの事はわかったから大丈夫だよ?」

「そうだな。後からまた変更するにして、取り敢えずダンジョン・コアを護る為に、1度やってみるか」


えっ?何をするの?


「シオン、ダンジョンで聖歌を唄ってくれないか?」

「何で?」

『マスターの唄には魔力が込められているからです。そうすればダンジョン内に魔力が充満して、改築工事が出来る様になります』


「了解だよ!」


「あらあら♪シオンの歌が聴けるのね!」

「素晴らしい!来て良かった!」

「身内だけでのコンサート。良いね!」

(ギルマスがいますが)


ダンジョンのリフォームよりシオンの歌を楽しみにしているシルフィード一家であった。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

【後書き】

愚者の声

「ダンジョン作成か~」


シオン

「どんなダンジョンが良いかしら?」


愚者の声

「それは、素材の価値の高い魔物を放って冒険者達にどんどん来てもらうのさ!」


シオン

「そして、致死性の罠を仕掛けて大勢死なせるのですね。冒険者はダンジョンの養分になるのよ♪」


愚者の声

((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル



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