(四)
そうして僕たちは看護師さんや他の患者さんたちが見守る中、病室で結婚式をした。僕たちは牧師さんに二人の永遠の愛を誓いあった。
病室で写真を撮った。みんなで、それと二人で。そうして式を終えると、牧師さんは退出していった。
「本当にありがとう。死ぬまでに、一度でいいからウェディングドレスを着たかった。でももうダメなんだろうなって諦めかけてたの。でも手術をした後、やっぱり諦められなくて、神様にお願いしてたの。そうしたら、まさかあんたが……」
未来子さんは涙を流した。そして僕に抱きついてきた。僕も抱きしめ返した。彼女をベッドまで連れて行き、座らせた。そしてベールを上げて、僕は彼女にキスをした。その後彼女は、声を上げて泣き続けた。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます