(二)-9

 その翌日の火曜日も彼女は出勤してこなかった。部長に彼女のことをきいたけど、連絡が来て、検査入院だから今週末くらいまではかかるらしいとのことだった。なんだ、そうなのか。全然知らなかった。

 僕は連日、部長や先輩たちに怒られながら仕事をこなし、土曜日にまだ大学病院へいった。

 ベッドで上体を起こしている彼女は元気がなかった。ニットの帽子を被っていた。顔色も良くなかった。病気は良くないのかもしれないと僕は思った。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る