(二)
翌週の月曜日。未来子さんは、午前中にお休みをとっていた。ひと月前に実施された健康診断に引っかかったのだそうだ。それなので、会社の近くにあるクリニックに寄って簡単な検査を受けるのだそうだ。
そして午後、未来子さんは出勤してきた。上司がいなくてオフィスの中がなんとなく緩んでいた穏やかな雰囲気は、彼女の出勤で一気に引き締められることになった。その凜とした声で部下の名を次々と呼んでは進捗の報告をさせ、次々と指示を飛ばしていった。
(続く)
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