しょーもないジョーク〔時々ブラックジョークもあり〕

ジョーク……だったりして

〔賢明な判断〕

 ある国の大統領選挙で。

「わたしは敗けていない!」

 と、往生際が悪く、子供のようにあがいている。落選確実の元大統領に側近が苦言しました。

「大統領、潔く敗北を認めたらどうですか………親族の方々からも、敗けを認めるように進言されているではありませんか」

「うるさい! わたしが敗けるはずがない! 選挙をやり直せ! 開票方法が間違っている! あの州の対立候補の獲得数は無効だ! どうせ犬や猫の票も含まれているんだろう」

 頭に血がのぼっている、元大統領に少し呆れた顔で側近が言いました。

「そんなバカな………少し落ち着いてください」

「君は、もちろん。わたしに投票したんだろうね?」

 元大統領の質問に側近は首を横に振って答えました。

「いいえ、相手候補に投票しました………あなたが大統領では、わたしもいつクビになるのか不安だったので」


〔空気、嫁!〕

 あるコトで悩んでいる男性が、大学の偉い先生に聞きました。

「わたしは、よく人からKYで場の空気が読めないと指摘されますが、空気が読める人とはどんな人でしょうか?」

「黙して何も言わない人が、空気の読める人です」

「それって、生きた屍、ゾンビみたいな人ですか?ゾンビは唸っているだけですけれど」

「そうです、誰もゾンビに空気を読め!とは言いませんから……空気が読める人を突き詰めていくと、理想はゾンビになります」


〔…………〕

 仕事をやめて食っちゃ寝ばかしてきて、見事な体型に変貌した息子に、息子の将来を心配した母親が言いました。

「少しは外に出て働いた方が……仕事を見つけて体を動かせば健康にもいいから」

「ふーっふーっ、そうだね……仕事見つけてくる」

 ハロ一ワークで、すぐに仕事が見つかった息子が母親に言いました。

「仕事、見つかった明日から出勤する」

「それは良かった……どんな仕事?」

「漬け物屋で、漬け物石の代わりに一日中、デーンと尻を漬け物の上に乗せている『重しの仕事』……座っているだけで何もしなくていいんだって」

 それを聞いた母親は、タメ息まじりに、息子に呟きました。

「人間の尊厳くらい……持った仕事選ぼうよ」


〔一年に一度の出会い〕

 七夕の前日に、天の川で織姫が彦星に言いました。

「七月七日くらいは、メールとLINEやめませんか……疲れました」


〔みんな頑張れ〕

 地獄の鬼たちが、閻魔大王に哀願しています。

「地獄でも新型ウィルスの徹底した対策を……感染して落ちてくる死者が多すぎて……地獄の鬼たちも心身疲れきっています」


〔そうだったのか〕

 妖怪口避け女は、最近ご機嫌です。

「外でマスクしている人ばかりで、裂けている口をマスクで隠していても、目立たないから嬉しい♪ まさか、こんな日が来るなんて」


〔をいをい〕

家に帰ってきた男性が、母親に泣きながらいいました。

「うぇ~んママ、みんながボクのコトをいじめるんだ。みんなで悪口を言いふらして、みんながボクのコトをウソつきだって言うんだよぅ……ママが言ったように、一生懸命仕事しているフリをしているのに」

「よしよし、あなたは何も悪くはないわ……あなたの思う通りにやればいいのよ、文句を言う人たちを押さえつけるために、自由に規則を作っていいのよ……責任は全部他人任せにして、知らんぷりをしてセレブの生活を楽しめばいいのよ」

「ボクが作った規則に従わない、悪い子には?」

「言い方を変えた規則を作って……誤魔化して国会を通過させなさい、だってあなたは、この国の総理大臣なんだから」


〔長寿の秘密〕

 病院の看護婦が、院長に質問しました。

「先生、人間の長生きの秘訣はなんですか?」

「わたしのような、金銭に細かい医者がいる病院に行かないコトが……一番の長寿の秘訣だ」


〔大歓迎〕

 ある科学者が開いた、画期的な研究発表会場での、やり取りです。

 会見を開いた科学者が言いました。

「これは画期的な研究と発見です、人間は一生無病で死ななくなります、ケガをしてもすぐに再生します」

 科学者の言葉を聞いて、真っ先に研究に反対したのは医者と製薬会社でした。

「とんでもない! 人間が無病で不死になったら医者や薬が必要なくなる! 今すぐそんな研究はやめなさい!」

 次に反対したのは、生命保険の会社社長でした。

「そんな研究が完成したら、誰も生命保険に加入しなくなくなる……保険会社が倒産する、即刻研究を、やめてくれ!」

 次に反対したのは、宗教家と葬儀の関係者でした。

「大数の寺院仏閣が廃業して、大量の失業者が出るぞ! そんな研究はやめていただきたい!」

 政府の税務関係者も、科学者の研究に猛反対をしました。

 ある国の独裁者も、自分一人が無病不死になるのは大歓迎だが、民衆が無病不死になるのはクーデターを企む者が現れるから困ると言い。

 テロリスト集団も、敵が死ななくなったら大変だ、と言いました。

 多くの者たちが反対する中、手を叩いて科学者の研究を賛美している者たちがいました。

「素晴らしい研究だ、研究の成果が出れば、まとまった長期の休暇がとれる!」

 科学者の研究を手を叩いて喜んでいたのは、あの世で死者たちの相手を毎日させられている者たちでした。


〔そりゃそうだ〕

 異世界転生を信じて、自ら命を絶った男が目の前に立っている、頭に角が生えていて、ケモノの腰布を巻いた、全身が真っ赤な男を見て言いました。

「やったぁ!赤いオークだ!あっ、青いオークもいる! 異世界転生したんだ! 転生したら、なんたらかんたらって、やたらとタイトルが無意味に長いあの世界だ!」

「はぁ? おめぇ何言っているんだ? ここは地獄だぁ」

 頭に角を生やした赤鬼と青鬼は、地獄の業火で鍛えた鬼の金棒で、自殺した男をぶっ叩き続けました。


〔冷やし中華の夢〕

 冷し中華が竹を縦に割った流水スライダーを流れていく、素麺〔そうめん〕を見て言いました。

「オレも泳ぎてぇ」


〔流し素麺の叫び〕

 流水の中、割った竹のフチに必死にしがみついている、素麺〔そうめん〕の切れ端が言いました。

「いやだぁ! 流れたくねぇ!」

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