遊び詩
秋村遊
名の無き子供達
みんな飛んでいく。
白い蝶とともに。
だけどあの子は違った。
黒い蝶とともに飛んでいた。
綺麗で、
ガラスのようで、
死を纏って飛んでいた。
何も映さない鏡は黒よりも黒で、
落ちていく先の先を写していた。
その瞳の中には蝶が飛んでいて、
白も、黒も、桃色も、血色も、
全て無意味の様で。
芸術品のように輝かしいのか
芸術品のように壊れているのか
芸術品のように取り残されたのか
芸術品のように一人ぼっちなのか
死を纏った蝶は動かず
体温も感じさせず
薄暗くても輝かしく
声にも言葉にも形容し難い表情をし、
無意味を存在で表した。
蝶は散っていく。
花よりも切なく散っていく。
魂が散っていく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます