第6話火野きらら

  私の名前は火野 綺羅きらら


 私は、有我 太矢が大好きな普通とはちょっと違う女子高生だ。


 そんな彼は、シスコンである。


 妹の名前は姫。彼女もまた、ブラコンだ。


 太矢っちは、そんな妹のために、私を普通とはちょっと違う女子高生にするくらいやばいやつだ。


 私は、中学に入るまでは、ずっと一人だった。その理由は、私の容姿が関係してるだろう。

 私は、人一倍綺麗だ。これは、勘違いではなく、事実だ。それが確信に変わったのは、太矢っちとあってからだが…。


 女子からは小学生中学年の頃から嫌われてたけど、男子からの人気は良かった。しかし、ある噂が立ち、それ以来、人付き合い、人間というものが嫌になっていた。


 実際には、友達が欲しくて泣いている日々も多かった。


 私は、中学に上がっても、同じ道を辿るんじゃないか、そう思っていた。実際中1の時はそうだった。


 変わりたいと思っても、周りの反応が怖くて結局同じ道を辿ることになってしまった。


 しかし、中学2年になった時、太矢っちと出会った。出会ってしまった。


 彼の噂は、人付き合いしない私の耳までにも届いていた。それは、超のつくほどのシスコン。と。


 私は、彼だけには近づきたくないなぁ、と思った。


 しかし、運命は残酷だ。彼は私に話しかけてきた。このクラスの中で誰も話しかけてこないのに唯一。



 「よろしく。予想以上に綺麗でびっくりした。」


 「はっ?きもっ。もう近づかないで。」


 これが太矢っちとのファーストコンタクト。


 最悪以外の何者でもない。


 小学生の時から続く断り文句。この言葉から、私のこの生活が続いたのだ。


 この際、もう嫌われてもいいや。と投げやりになった。


 友達を作ることは諦める。いや、そもそも無理なことだ。



 しかし、太矢っちとの最悪は、続く。


 ある日、階段で一人弁当を食べていると


 「はぁ、みんなと仲良くなりたい。」


 普段は、こんな心の声なんか出ないが出てしまった。まぁ、この階段は普段誰も来ないから大丈夫だろう。


 しかし、運命は残酷だ。(二回目)


 「それが本心か。」


 太矢っちだった。


 彼は何をとち狂ったのか、「その願い叶えてやるよ。」と言った。

 

 もう、落ちるとこまで落ちたしいいか。


 「やれるものならやってみて。」


 「どんなことでもできるか?」


 「できる。」


 この答えがあっているか間違っているかは、わからなかった。でも、これが私の最善の人生だ。今ならそう言い切れる。


 彼の提案は、あまりにも、常識外れだつた。


 それは、ここよりも、もっと都会なら可能性は高かっただろうが、この、山口県と言うクソ田舎で、私をアイドルにすると言ったのだから。



 しかし、彼の異常性は有名である。妹のためなら何でもやる男。それが有我太矢と言う男だ。




 そして、私を国民的アイドルと呼ばせるまでにさせ、私の大好きな男だ。


 彼は、なぜかモテる。


 幼馴染。令嬢生徒会長。


 みんな強敵だけど、私は負けない。彼は、私のヒーローだから。

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