覚え書き④
魔力の炎で形作るなんて、魔術学会で笑われそうな事だった。
見せ物としては面白いけど、有用性を解くほどではないかな?
球体か矢の形の効率と魔力量の対比理論は出てたけど、他の形を検討するとウケ狙いと取られ冷めた目を向けられる。人気がない研究分野だ。
僕が作った魔法に、セリが他意もなく喜ぶのは気分が良かった。気分良く飛ばしたら、拠点で危険な魔物だと騒動になったけど。
まあいっか?僕が責任者だったから問題ナシ。
シュルトは騒ぎの原因が僕だったと呆れたけど、グスタフは普段通りだったよ?集中してただけかもしれないけどね。
魔法で遊ぶなんて、いつぶりだろう。習いたての頃くらい?子供の発想力って面白いね。あれくらいで喜んじゃってさ。
遊戯で魅せる魔法を調べて系統だてるとか面白いかな?独自性と発展の方向性に一致はある?
まあ遊び半分、この地域だけじゃなく旅芸人を見る必要性があるけど。文化と魔法系統、僕が再現できるかもやってもようか。
「すぐじゃないけど」
僕の魔力は質からして違う。高位魔法と呼ばれるものも扱える魔力量を制御するために、幼い頃から教会に預けられた。
変な貴族に話かけられる事もなかったから、まあ良い環境だった。
セリにも勧めるかはしないけど。あの性格からして、じっとして教義を繰り返し覚えるなんて面ど、合わないだろうな。
まず、ロードが面会に制限を設けられる環境が耐えられそうにないから候補にも上げたら睨まれるね?
国立の学校に入って、護衛を付けられるってところかなあ。貴族的ば扱いに馴染めるかって、僕と話せるなら充分素質ありなんじゃない?
お守りの作り方、グスタフが作って見たものと比較を鑑定する。
作り手の技量、魔力他の要因が?
「こういうの、見たことある?」
シュルトに、商人の意見を聞いてみる。
「ソウネー。教会で買えるやつに似てるわ。後、露天で民族衣装の女性が売ってるとか。」
民族ごとに多少違うが、似た物はありそうと言う意見だ。
「セリの場合は、教会からの流れかな?」
グスタフも時間ができれば、話にのってくれるだろう。魔力の効率は僕の研究内容だけど、物との親和性はグスタフの領域に入る。
魔木の対応方法と考察をまとめてる頃だろうから。
僕はのんびり転移魔法の効率化を考えながら、魔力の温存だ。
「これも立派な仕事だよ?」
優雅にお茶を飲んでいるようにしか、見えないだろうけどね。お茶が欲しい温度より温く感じても、味は良いんだろうね。
「そうだ。セリのいる部屋に行こうかな?」
あそこに行けば、まったりできるしお茶も好みに淹れてくれるだろうから。
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